オーディオの足跡

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SB-MX10の画像
 解説 

TMD(テクニクス・モノコック・ダイヤフラム)を採用した3ウェイスピーカーシステム。

低域と中域の振動板構造にはTMD(テクニクス・モノコック・ダイアグラム)を採用しています。
TMDは、NASAで開発されたコンピューター振動解析を用いて数百回ものシミュレーションと試作を繰り返して設計されています。この構造では、従来のコーン型では別ピースであったコーン部とセンターキャップ部を一体構造化しており、さらにコンピューターシミュレーションから選び抜かれた独自の形状を採用することで、剛性を飛躍的に向上させています。その結果カップリングコーンによる節駆動と相まって、従来のコーン型の2倍にも及ぶピストンモーション域の拡大を実現しています。

低域にはTMDを採用した32cmコーン型ウーファーを搭載しています。
このユニットの振動板は、ピュアクロスカーボンを2層重ねて強度を増し、ポリエステル系のダンピングファイバー層を裏打ちする3層構造とすることで、軽量・高剛性化とともに高内部損失化を実現しています。特に小入力時のリニアリティや音の立ち上がり特性を向上しています。
また、磁気回路には外径156mm、厚さ20mm、重さ1.4kgの大型のストロンチウムフェライトマグネットを採用しており、磁気回路の支持にはアルミダイカストフレームを採用しています。さらに、SB-MX10ではキャビネットへの取り付け部と磁気回路固定部を4組のY字型アームでストレートに結合支持するウィッシュボーン構造とすることで不要振動を排除しています。

中域にはTMDを採用した12cmコーン型ミッドレンジを採用しています。
このユニットの振動板には、ピュアクロスカーボンとカーボンシートの2層構造を採用しており、10kHzまでのピストンモーションを実現しています。

高域には2.8cm平面型トゥイーターを搭載しています。
振動板にピュアマイカを採用することで優れた高域特性を実現するとともに、前面に新開発アコースティックイコライザを装備することでハイエンドの特性をより滑らかにしています。

ネットワーク部にはテクニクス伝統のリニアフェイズ・ネットワークを採用しています。
また、コンデンサーにはメタライズド・ポリプロピレンコンデンサーを採用することで高音域の透明感を高め、さらに大型音響用電解コンデンサーを使用することで低域と中域の音質も改善しています。
また、配線にはLC-OFCをプリントパターンを使用せずにストレート結線とし、さらにチョークコイル締結用ビスには非磁性体を使うなど、細かい配慮で音質劣化を防いでいます。
各ユニット用のネットワーク回路を完全分離独立設計とすることでクロストークを抑え、明快なセパレーションを得ています。

エンクロージャーには日本古来の蟻型嵌込濃く像に着目して開発された新胴組法MCDジョイント工法を用いることで強度を高めており、バッフル板と側板とが常に圧着されているダイナミックバランスド・エンクロージャーを完成させています。
また、フロントバッフルには40mmの肉厚板を採用するとともに的確な内部補強を施すことで不要振動の発生を抑えています。

機種の定格
方式 3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型
使用ユニット 低域用:32cmコーン型
中域用:12cmコーン型
高域用:2.8cm平面型
再生周波数帯域 30Hz~48kHz -16dB
40Hz~40kHz -10dB
クロスオーバー周波数 400Hz、3.5kHz
インピーダンス
出力音圧レベル 91dB/W/m
許容入力 240W(MUSIC)
120W(DIN)
外形寸法 幅390x高さ670x奥行361mm
重量 34kg