Technics SB-M5
¥49,800(1台、1983年発売)
解説
テクニクスハニカム平面スピーカーの最高峰モニター1の技術・ノウハウを3ウェイに凝縮したブックシェルフ型スピーカーシステム。
各ユニットの振動板にはハニカムディスク平面振動板を採用しています。これにより、コーン型振動板の中心部と外周部で再生される音の時間差が生じることで発生する、前室効果(キャビティ・エフェクト)を解決しています。
また、アルミ合金を祖座地とするハニカム構造体を採用することで、剛性は紙コーンの1,000倍~1,500倍を実現しています。
平面振動板を自由空間で振動させると、ある特定の周波数で全く動かない部分(節)が表れます。テクニクスではこの部分にボイスコイルをつないでドライブする節ドライブを採用しており、共振モードを打消してさらにピストンモーション域を拡大しています。
また、テクニクスは節が真円となる軸対称ハニカムコアを採用しており、共振モードの出方が複雑な角形振動板と異なり、理想的な節ドライブを可能にしています。
低域には25cmハニカム平面型ウーファーを搭載しています。
特殊構造のリニアダンパーの採用により、少入力時から大入力時まで優れたパワーリニアリティを獲得しています。また、磁気回路には、直径145mm、重量1kgの強力マグネットを採用し、高能率を獲得しています。
さらに、ポリイミド系ボイスコイルボビン等の採用により高耐入力を実現しています。
中域には8cmハニカム平面型スコーカーを搭載しており、独自の節ドライブにより、10kHzまでの広帯域をピストンモーション再生を実現しています。
また、エッジ部にはダウンロールとエッジカバーを採用し、振動板の2次共振を防止して滑らかな周波数特性を実現しています。
高域には2.8cmハニカム平面型トゥイーターを搭載しています。
磁気回路には16,500gaussの磁束密度を持つマグネットを採用し、さらに磁気ギャップ内には磁性流体を充填することでパワーリニアリティの向上と高耐入力化を実現しています。
トゥイーターとミッドレンジ用にレベルコントロールを搭載してます。
サーマルリレーによる保護回路を搭載しています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 |
ユニット | 低域用:25cm平面型 中域用:8cm平面型 高域用:2.8cm平面型 |
周波数特性 | 33Hz~35kHz -16dB 43Hz~33kHz -10dB |
出力音圧レベル | 92dB/W/m |
インピーダンス | 6Ω |
許容入力 | 160W(Music) 80W(Din) |
クロスオーバー周波数 | 900Hz、3kHz |
外形寸法 | 幅350x高さ606x奥行320mm |
重量 | 16.5kg |
別売 | スピーカースタンド SH-355(2台1組、¥10,000) |