Technics SL-55
¥42,800(1974年頃)
解説
DDシリーズの性能を維持しつつコストパフォーマンスを高めたレコードプレイヤー。
駆動方式にはダイレクトドライブ方式を採用しており、モーターには新開発の超低速電子整流子モーターを採用しています。
新しくIC化した制御回路を採用する事で高級機に近い性能を維持しつつコストパフォーマンスを高めています。
速度切換は33・1/3、45rpmのそれぞれ単独で10%の調整が可能です。
トーンアームには高感度S字型パイプアームを採用しています。
サポート部近辺は精密加工のダイカスト製となっており、精度や耐久性の向上を図っています。
針圧印加機構にはラックピニオン式を採用しています。
この方式は0バランス調整や針圧印加をツマミの操作で手軽に行う事ができる設計となっており、0バランスをとったあとにツマミを引くと目盛が0復帰し、その時点から直読しながら好みの針圧を印加します。
オイルダンプ式アームリフタを搭載しています。
ヘッドシェルにはダイカスト製ヘッドシェルを採用しています。
また、接触不良を防ぐため端子には金メッキ加工が施されています。
カートリッジにはMM型カートリッジを採用しています。
このカートリッジには新開発の高性能磁石を採用しており、適切な磁石形状とする事で磁石を高強度アルミ合金カンチレバーに強固に結合させる事に成功しています。これにより振動子の実効質量0.8mgとこのクラスで最小を実現しています。
脚部には高さ調整が可能なオーディオインシュレーターを装備しています。
着脱式のダストカバーを採用しています。
ケーブルには低容量コードを採用しており、CD-4への対応を図っています。
テクニクスのプラスアーム(EPA-101T、EPA-121T、EPA-102T)が追加できます。
機種の定格
型式 | ダイレクトドライブプレイヤー |
<ターンテーブル部> | |
ターンテーブル | 30cmアルミダイカスト製 |
モーター | 超低速電子整流子モーター(ブラシレスDCモーター) |
回転数 | 33・1/3、45rpm |
回転数微調整範囲 | 10%、各回転数単独調整可能 |
ワウ・フラッター | 0.03%(W.R.M.S.) |
SN比 | 60dB(IEC-B) |
<トーンアーム部> | |
トーンアーム | ユニバーサルS字型パイプアーム 針圧直読式(0目盛復元機構付き) アンチスケーティングフォースコントロール装置 キューイング付き |
アーム実効長 | 220mm |
オーバーハング | 15mm |
トラッキングエラー | +3゜(30cmレコード外周) +1゜(30cmレコード内周) |
針圧調整範囲 | 0~4g直読可変、0.5g単位 |
適用カートリッジ重量 | 4.5g~11.5g |
<カートリッジ部> | |
カートリッジ | MM型 |
周波数特性 | 20Hz~25kHz |
出力電圧 | 3.2mV/ch(50mm/s、1kHz、水平) 4.5mV/ch(50mm/s、1kHz、45゜) |
チャンネルセパレーション | 25dB |
チャンネルバランス | 2dB以内 |
直流抵抗 | 500Ω |
負荷抵抗 | 50kΩ~100kΩ |
適正針圧 | 1.75g(±0.25g) |
交換針 | EPS-270DD(0.6mil、¥5,500) |
<総合特性> | |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 4W |
外形寸法 | 幅485x高さ180x奥行383mm |
重量 | 7.8kg |