Technics SL-15
¥150,000(1981年頃)
解説
幅・奥行31.5cmのコンパクトボディに10曲のプログラム機能を搭載したフルオートプレイヤー。
上部キャビネットに、リニアトラッキングアームを搭載しており、針先がレコード盤を直線移動するため、歪発生の原因となるトラッキングエラーやインサイドフォースを低い値に抑えています。
リニアトラッキングアームには独自のダイナミックバランス方式を採用しており、回転軸の中心に重心位置が一致する設計により、厳密な水平調整が不要となっています。
アーム軸受け構造にはピボットとボールベアリングによる4点支持のジンバルサスペンションを採用しており、高い初動感度を得ています。
カートリッジには、ピュアボロンパイプカンチレバーを採用したP205Cmk3を採用しており、独自のブリッジヨーク構造と相まって、0.149mgという極小の振動子実効質量を実現しています。
また、磁気回路に精密鏡面研磨のHPFコアを採用しており、振動系、発電系の高性能化によって広帯域再生を可能にしています。
カートリッジとアームの結合にはプラグインコネクタ方式を採用しており、リード線が不要なため、リード線結合によるカートリッジ端子とアーム端子との接触不良や結合ミス、結合部の部分共振を防止しています。
電子制御フルオート機構により、レコードをセットしたあとは4つのキーで簡単に操作ができます。
1~10までのプログラムキーを搭載しており、プログラムキーをセットした順番に応じて10曲までの自動選曲が可能です。
曲順はプログラムキーを押した順番に進み、プログラミングすれば各キー横のLEDが点灯し、確認が可能です。
別売りプレイヤースタンドの使用が可能です。
機種の定格
型式 | DDフルオートプレイヤーシステム |
<ターンテーブル部> | |
駆動方式 | ダイレクトドライブ |
駆動モーター | ブラシレスDCモーター |
制御方式 | クォーツフェイズロックドコントロール |
ターンテーブル | アルミダイカスト製、直径30cm |
回転数 | 33・1/3、45rpm、オートセレクト(マニュアル可) |
回転数偏差 | ±0.002%以内 |
ワウ・フラッター | 0.025%WRMS(JIS C5521) |
SN比 | 78dB(IEC98A weighted) |
<トーンアーム部> | |
形式 | ダイナミックバランス型リニアトラッキングアーム ジンバルサスペンション軸受構造 |
トラッキングエラー角 | ±0.1゜以内 |
アーム実効質量 | 9g(カートリッジ含む) |
アーム共振周波数 | 12Hz |
アーム駆動モーター | DCコアレスモーター |
<カートリッジ部> | |
形式 | プラグインコネクタMM型ステレオカートリッジ(EPC-P205Cmk3) |
方式 | 円盤状磁石、ワンポイントサスペンション方式 |
カンチレバー | ピュアボロンパイプカンチレバー |
周波数特性 | 5Hz~80kHz 15Hz~60kHz ±3dB 20Hz~15kHz ±0.5dB |
温度特性(5℃~35℃) | ±0.5dB(10kHz)、20℃基準 ±2dB(20kHz)、20℃基準 |
コンプライアンス | 12x10-6cm/dyne(100Hz) |
振動子実効質量 | 0.149mg |
針先 | 0.2x0.7mil楕円ダイヤ針 |
自重 | 6g |
交換針 | EPS-P205ED3(¥15,000) |
<総合> | |
機能 | オートスタート・アーム前進コントロールキー オートストップ・アーム後退コントロールキー キューイングキー リピートキー 回転数切換(33・1/3、Auto、45)ボタン ターンテーブル回転キー アーム走行位置確認用ダイヤルスケール スタイラスイルミネーター ストロボ付スタビライザー |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz、DC12V |
消費電力 | 16W |
外形寸法 | 幅315x高さ88x奥行315mm |
重量 | 6.6kg |
別売 | プレイヤースタンド SH-B10(2本1組、¥5,000) |