Technics SL-1301
¥59,800(1979年頃)
解説
SP-10mkIIで蓄積されたノウハウを投入して開発されたクォーツD.D.プレイヤーシステム。
クォーツロックに必要な1100を超える素子を、蓄積したノウハウと、回路、半導体技術を駆使して、3個のICに集積しています。分周・回転数設定を受持つDN860、サンプルホールドによる位相速度制御回路を構成するAN660、駆動回路のAN640の3つのICによって、高精度な基準信号や回転数検出を行っています。
高精度な水晶振動子の発振を基準にした位相制御(クォーツ・フェイズロックド・コントロール)を採用しています。
また、回転数検出には、外部誘導の影響をキャンセルするプッシュプル方式の全周検出FGを採用しており、回転軸の全周で検出を行うことで、高精度な比較信号を検出しています。
駆動には、3相全波両方向駆動を採用したDCモーターを搭載しています。
ターンテーブルをスムーズに、素早く止める電子式ブレーキ機構を搭載しています。
モーターのローターとターンテーブルを一体化した。テクニクス独自の一体構造D.Dモーターを採用し、高精度・高信頼性を実現しています。
キャビネットには外部の環境変化に強い精密アルミダイカストを採用しています。
アームとターンテーブル、モーター部は、キャビネットから適切な粘弾性材と金属スプリングによるインシュレーターでバランスよくフローティングしたメインベースに搭載しています。
さらに、キャビネットも防振特性に優れたインシュレーターで支持した、ダブルインシュレーターを採用しており、スピーカーの直接音圧や外部振動に優れた遮断・吸収特性を発揮しています。
トーンアームの軸受には、精密ピボットベアリングを使ったジンバルサスペンション方式を採用しており、水平・垂直量軸を一点で交差させ、水平・垂直ともに初動感度7mgという高感度を実現しています。
低機械インピーダンス設計により、平坦な周波数特性を得たMM型カートリッジを搭載しています。
機種の定格
型式 | クォーツフェイズロックドコントロール ダイレクトドライブフルオートプレイヤー |
<ターンテーブル部> | |
駆動方式 | ダイレクトドライブ |
駆動モーター | ブラシレスDCモーター |
制御方式 | クォーツフェイズロックドコントロール |
ターンテーブル | 33cmアルミダイカスト製、2.2kg(ゴムシート含) |
回転数 | 33・1/3、45rpm |
起動トルク | 1kg・cm |
ブレーキ機構 | 電子ブレーキ |
負荷変動 | 0.9kg・cm以内、0% |
回転数偏差 | ±0.002%以内 |
ワウ・フラッター | 0.025%W.R.M.S(JIS C5521) |
SN比 | 78dB(IEC98A weighted) |
<トーンアーム部> | |
形式 | ユニバーサルS字型 スタティックバランス ジンバルサスペンション方式 |
回転軸感度 | 7mg(水平・垂直初動感度) |
針圧調整範囲 | 0~3g |
シェル重量 | 9.5g |
適用カートリッジ重量 | 5g~11g |
<カートリッジ部> | |
型式 | MM型カートリッジ |
自重 | 6.0kg |
交換針 | EPS-270SD(丸針、¥2,800) EPS-270ED(楕円針、¥4,500) |
<総合> | |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 8W |
外形寸法 | 幅453x高さ125x奥行369mm |
重量 | 9.3kg |