Technics SL-1200MK5G
オープン価格(¥70,000前後、2002年11月1日発売)
解説
SL-1200MK5に機能を追加したハイパフォーマンスモデルのアナログプレイヤー。
駆動部には独自構造のDD(ダイレクトドライブ)方式を採用しており、モーター回転部はターンテーブルと一体化し、固定部はキャビネットと一体化しています。回転数検出には全周積分型FGを使用しており、正確な回転数を全周で検出することで、高い回転精度を獲得しています。さらに、起動トルクもハイパワーを達成しており、ターンテーブルが0.7秒で定速回転に達します。
また、停止機構には純電子式ブレーキを採用しており、素早くブレーキがかかり、停止と同時に解除される構造となっています。
回転数の制御にはクォーツシンセサイザー方式を採用しており、DDモーターや全周検出FGとあいまって、正確な回転を実現しています。また、ピッチの微調整にもクォーツロックをかけることで、正確な回転精度を保ったまま連続可変のピッチ調整が可能です。
また、ピッチコントロールのスライダーのセンタークリックを無くしたことで、スムーズな操作を可能にしています。
さらにSL-1200MK5Gでは、従来の±8%に加えて±16%の連続可変ピッチ調整が可能です。
SL-1200MK5Gのトーンアーム部は芯線材料を見直すことで音質改善が図られています。
トーンアーム架台部は精密アルミダイカストで構成されており、外部振動などの影響を低減しています。さらにSL-1200MK5Gでは水平加重調整機構を搭載しており、S字型トーンアームの架台部に調整機構を追加することで、針飛びを低減しています。
軸受構造には高精度ピボットと4個の軸受けを組み合わせたジンバルサスペンション方式を採用しており、回転の中心を垂直回転軸と水平回転軸が交差する1点に明確化することで、水平・垂直ともに7mgの初動感度を実現しています。さらに、ロック付きアーム高さ調整機構を搭載しており、垂直トラッキングエラーを極小に抑えています。
キャビネットには三層構造キャビネットを採用しており、キャビネット上部には高剛性アルミダイカスト、ボトムには一体構造のTNRC(Technics
Non Resonance Compound)及び特殊重量級ゴムを採用することで、高い耐久性と振動減衰を実現してます。
また、ターンテーブル裏面にもデッドニングゴムを貼り付けることで耐振性を向上するとともに、大型インシュレーターを採用することで外部からの悪影響を抑えています。
ストップブレーキのスピードをターンテーブルの穴から即座に調整できます。
アームウェイト取付部の目盛で使い慣れた針圧を容易に再現できます。
予備シェルスタンドを装備しています。
ピッチコントロールをワンタッチで解除できるリセットスイッチを搭載しています。
暗いスペースでも針先を照らすことができるポップアップ式スタイラスイルミネーションを搭載しています。
SL-1200MK5Gでは高輝度ブルーLEDを採用しています。
DJの操作性を高めるため、ダストカバーのヒンジは付いていません。
機種の定格
型式 | レコードプレイヤー |
駆動方式 | ダイレクトドライブ |
制御方式 | クォーツ制御 |
回転数 | 33・1/3、45rpm |
回転数微調範囲 | ±8%、±16% |
起動トルク | 1.5kg・cm |
ワウフラッター | 0.01%(W.R.M.S. FG直読) 0.025%(W.R.M.S.JISC5521) |
S/N比 | 78dB DIN-B(IEC98A weighted) |
トーンアーム | ユニバーサルS字形スタチックバランスジンバルサスペンション方式 (水平加重調整機構付き) |
回転軸感度 | 7mg以下(水平・垂直初動感度) |
アーム高さ調節範囲 | 6mm |
針圧調整範囲 | 0g~4.0g |
シェル質量 | 7.5g |
適用カートリッジ質量 | 3.5g~13g 9.5g~13g(補助ウェイト使用時) 3.5g~6.5g(シェルウェイト使用時) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 11.0W |
外形寸法 | 幅453x高さ162x奥行353mm |
重量 | 11.7kg |
付属 | ダストカバー ヘッドシェル EPアダプター ポリシート ディスクスリップシート |