Technics SL-1200LTD
¥100,000(1996年頃)
解説
SL-1200シリーズの限定モデルとして発表されたアナログプレイヤー。
モーターの回転部とターンテーブルを一体化しており、固定部をアルミダイカスト製のキャビネットと一体にした独自構造のDDモーターを採用しています。このモーターには全周積分型FGを使用しており、正確な回転すを全周で検出することで精度の高い信号検出を可能にしています。さらに、起動トルク1.5kg・cmのハイパワーによってターンテーブルを0.7秒(33
1/3rpm)で定速回転させることができます。
また、停止機構には純電子式ブレーキを採用しています。これによりワンタッチですばやくブレーキがかかり、停止すると同時に解除されます。
回転制御にはクォーツシンセサイザー方式を用いた連続可変式ピッチコントロール機構を搭載しており、正確な回転を保ったままスライドレバーで±8%の連続的なピッチコントロールが可能です。
SL-1200LTDでは、ピッチON/OFFスイッチが追加されており、ワンタッチで±0%定速回転に戻すことができます。
クォーツロックと同期したストロボイルミネーターを搭載しており、回転ピッチをターンテーブル側面に刻まれたストロボで確認できます。このストロボは、ドットが静止して見えるとき、±6%、±3.3%、±0%、-3.3%の回転数を示します。
キャビネットには徹底した防振対策が施されており、上部にアルミダイカスト、下部に一体成型の特殊重量級ゴム、内部にTNRC(Technics
Non-Resonance Compound)を用いた三層構造となっています。さらに、ターンテーブルの裏面にはデッドニングゴムを貼り付け、耐振性を向上させています。
また、高さ調節が可能な4つの大型インシュレーターによって外部の振動を低減しています。
SL-1200LTDには24金ゴールドメッキが施された精密ダイカスト・トーンアームを採用しており、外部振動や部分共振の影響を低減しています。
また軸受け構造には高精度ピボットと精密研磨ボールベアリングによる4個の軸受けを組み合わせたジンバルサスペンションを採用しており、トーンアームの回転の中心を垂直回転軸と水平回転軸が交差する一転に明確化しています。これにより全ての方向に同一で7mg以下という優れた初動感度を獲得しています。
ロック機構付きアーム高さ調整機構を搭載しており、精密ヘリコイド仕上げの高さ調節リングによって6mm範囲での微調整が可能でき、垂直トラッキングエラーを低減しています。
ポップアップ式スタイラスイルミネーションを搭載しています。
電源コードには極太コードを採用しています。
天板のロゴプレートにはシリアルナンバーが刻印されています。
機種の定格
型式 | レコードプレイヤー |
駆動方式 | ダイレクトドライブ |
制御方式 | クォーツ制御 |
回転数 | 33・1/3、45rpm |
回転数微調範囲 | ±8%(連続可変) |
起動トルク | 1.5kg・cm |
ワウフラッター | 0.01%W.R.M.S.(FG直読) 0.025%W.R.M.S.(JISC5521) |
S/N比 | 78dB(DIN-B、IEC98A weighted) |
トーンアーム | ユニバーサルS字型スタティックバランスジンバルサスペンション方式 |
回転軸感度 | 7mg以下(水平・垂直初動感度) |
アーム高さ調整範囲 | 6mm |
針圧調整範囲 | 0~25g |
シェル重量 | 7.5g |
適用カートリッジ重量 | 6g~10g 9.5g~13g(補助ウェイト使用時) 3.5g~6.5g(シェルウェイト使用時) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 13.5W |
外形寸法 | 幅453x高さ162x奥行360mm |
重量 | 12.5kg |
付属 | ダストカバー ディスクスリップシート スリップ調整シート Technicsロゴステッカー |
別売 | サブウェイトセット SH-1200W(¥10,000) |