Technics SV-110
¥138,000(1983年頃)
解説
2台のVTRを使ってデジタルコピが可能なコンポサイズのデジタルオーディオプロセッサー。
VHS規格のホームビデオと組む事で、3倍モードで最大8時間のデジタル録音/再生が可能です。
また、2台のVTRを接続することで、マスターテープの特性を生かしたデジタルコピーが可能で、コピーの方向はインジケーターにより確認ができます。
デジタル信号処理回路にはテクニクスの半導体技術を駆使した大規模LSI(MN6601、MN6602)を搭載しています。
約1万個の素子を集積したMN6601はデジタル録音用LSIとして、A/D変換されたデジタルデータに誤り検出符号、訂正符号を付加し、ビデオ信号として送り出します。
また、約1万5000個の素子を集積したMN6602はデジタル再生用LSIとして、再生されたデジタル信号の複合化、誤り訂正を行い、シリアルデータとしてD/Aコンバーターに供給します。
SV-110には複合型A/D・D/Aコンバーター、録音/再生制御用LSIを搭載しています。
A/D・D/Aコンバーターには1つのICでA/D変換・D/A変換の両方を行う14ビット複合型A/D・D/AコンバーターMA6196を搭載し、録音/再生制御用LSIにはMN6603を採用しています。
レック/コピーミューティングスイッチを搭載しており、無信号録音部がワンタッチで作れます。
また、録音ソースの不要部分のカットや曲間無音部の作成g赤脳です。
マスターボリュームとして操作できる連動型の録音ボリュームを搭載しています。
また、左右のチャンネルバランスを調整できるバランスボリュームを搭載しています。
2色FLレベルインジケーターを搭載しています。
オートリセット/マニュアルのピークホールド機構を備えており、最大レベルの確認が行えます。また、表示範囲は-50dB~+6dBで、オーバーレベルを+6dBまで赤色表示します。
VTRトラッキングチェック機能を搭載しています。
VTRのトラッキング状態をFLレベルインジケーターを切換えてチェックし、バー表示が最大値となるようにVTRのトラッキングつまみを調整します。
また、組合わせるVTRテープによって最適状態を選べるプレイバックモード切換えスイッチを搭載しています。
再生ミューティング解除スイッチを搭載しており、早送り再生や巻戻し再生が可能です。
マイクジャック連動式のライン/マイク入力切換えを搭載しています。
機種の定格
型式 | デジタルオーディオプロセッサ |
PCM規格 | EIAJステレオ技術委員会・ビデオ技術委員会ファイル STC-007"民生用PCMエンコーダ・デコーダ"による (録音:プリエンファシス入り) |
量子化 | 14ビット直線 |
複合化 | 14ビット直線 |
録音時間 | 最大8時間(NV-T160ビデオカセット使用) |
オーディオチャンネル数 | 2チャンネル、ステレオ |
周波数特性 | 2Hz~20kHz ±0.5dB |
高調波歪率 | 0.01%以下(1kHz、0dB)(インジケータ0dB表示) |
ダイナミックレンジ | 86dB以上 |
ワウ・フラッター | 測定限界以下 |
入力感度/インピーダンス | Line:55mV(インジケータ15dB表示)/50kΩ Mic:1.1mV(インジケータ15dB表示)/600Ω Video:1Vp-p/75Ω |
出力レベル/インピーダンス | Line:310mV(インジケータ15dB表示)/220Ω Video:1Vp-p/75Ω Digital copy:1Vp-p/75Ω |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 34W |
外形寸法 | 幅430x高さ76x奥行375mm |
重量 | 6.1kg |