Technics SP-25
¥60,000(1979年頃)
解説
クォーツシンセサイザ方式を採用したダイレクトドライブ方式ターンテーブル。
±6%範囲での連続可変ピッチコントロール機能を搭載しています。
これは新開発のICによって実現した機能で、どのピッチでもクォーツの高い精度によるコントロールが可能です。なおピッチコントロールスイッチはゼロポイントで、軽いクリック感をもたせています。
駆動部にはモーターのローターがターンテーブルと一体化した独自の一体構造D.D.モーターを採用しています。
このモーターは1.5kg・cmの起動トルクを得て、ターンテーブルを0.7秒で定速回転させています。また、ターンテーブルの慣性質量は250kg・cm2で、高トルクモーターと相まって1kg・cm以内負荷変動0%を実現しています。
回転数の検出には精度の高い信号を得られる全周検出FGを採用しており、回転数制御基準信号用には恒久的精度を追求してクォーツ発振器を採用しています。
ターンテーブルには直径33.9cmのアルミダイカスト製ターンテーブルを採用しています。
このターンテーブルは3重デッドニング構造となっており、裏面と裏面外周部を特殊粘弾性材でデッドニングし、さらにテーブル上面のゴムシートをターンテーブルに食い込ませることで、ターンテーブルの共振や外部振動による悪影響を排除しています。
キャビネットもターンテーブル同様にアルミダイカスト製とし、共振を防ぐために内部空洞を少なくするなど、トータルな視野から無振動・無共振思想を徹底しています。
電子ブレーキを搭載しています。
機種の定格
型式 | クォーツシンセサイザD.D.ターンテーブル |
駆動方式 | ダイレクトドライブ |
駆動モーター | ブラシレスDCモーター |
制御方式 | クォーツフェイズロックドコントロール |
ターンテーブル | 33.9cmアルミダイカスト製、1.85kg(ゴムシート含む) |
慣性モーメント | 250kg・cm2(ゴムシート含む) |
回転数 | 33・1/3、45rpm |
回転数微調 | ±6% |
起動トルク | 1.5kg・cm |
起動特性 | 0.7秒で定速回転(33・1/3rpm時) |
ブレーキ機構 | 電子ブレーキ |
負荷変動 | 0%(1.0kg・cm以内、200g針圧まで) |
回転数偏差 | ±0.002%以内(33・1/3、45rpm時) 0.01%WRMS(回転部のみ) |
ワウフラッター | 0.025%WRMS(JIS C5521) ±0.035%peak(IEC98A、weighted) |
SN比(ランブル) | 78dB(IEC98A weighted) 56dB(IEC98A unweighted) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 10W |
外形寸法 | 幅349x高さ86x奥行372mm |
重量 | 4.8kg |