Technics SP-15
¥100,000(1979年頃)
解説
SL-1300mk2の技術を継承し、597通りのクォーツロックピッチの選択が可能なクォーツシンセサイザ方式ダイレクトドライブターンテーブル。
ピッチコントロールは33・1/3、45、78.26回転の3スピードも0.1%刻みで±9.9%まで、597通りのクォーツピッチコントロールが可能です。
高トルクへテロポールD.D.モーターを搭載し、起動トルク3kg・cmを実現しており、重量2.7kgの大型・重量級ターンテーブルを0.4秒(33
1/3r.p.m時)で定速回転させます。
また、電子ブレーキとメカニカルブレーキの併用により、ターンテーブルは0.4秒で停止します。
ターンテーブルの振動解析に基き、ターンテーブル裏面に特殊粘弾性材でデッドニングを施しています。このデッドニングは、ターンテーブルの裏面と外周部に採用しており、さらにターンテーブル上面のゴムシートをターンテーブル内に入り込ませた3重デッドニングとなって、ターンテーブルの共振を抑えるとともに外部振動を遮断吸収・徹底してハウリングを防いでいます。
キャビネットには、加工精度が高く外部の環境変化に強いアルミダイカストを使用しています。また、底ベースには防振特性・減衰特性に優れたTNRCを採用した2重防振構造としています。
シンセサイザピッチコントロールにCMOS LSI(MN6042)。I2L、ECL使用の分周用ICにDN860、位相速度制御用ICにAN660、駆動用ICにAN640というように、合計3,000素子を超える複雑な電子回路に高集積度ICを採用しています。
モーターの回転部とターンテーブルを一体化した独自のいった構造D.D.モーターを搭載しています。
モーターの回転数検出には全周検出F.Gを採用しています。
スピード切換とピッチコントロールで指定されたピッチ数をロックするピッチロック機構を搭載しています。
D.C電源回路に高効率パルス電源回路を採用しています。
機種の定格
型式 | クォーツシンセサイザD.D.ターンテーブル |
駆動方式 | ダイレクトドライブ |
駆動モーター | ブラシレスDCモーター |
制御方式 | クォーツフェイズロックドコントロール |
ターンテーブル | アルミダイカスト製、直径33.9cm、2.7kg(ゴムシート含む) |
慣性モーメント | 380kg・cm2(ゴムシート含む) |
回転数 | 33・1/3、45、78.26rpm |
回転数微調 | 0.1%ステップ、±9.9%まで調整可能(デジタル表示9 |
起動トルク | 3kg・cm |
起動特性 | 0.4秒で定速回転(33・1/3rpm時) |
停止時間 | 0.4秒(33・1/3rpm時) |
ブレーキ機構 | 電子ブレーキ、機械ブレーキ |
負荷変動 | 2.5kg・cm以内0% |
回転数偏差 | ±0.002%以内 |
ワウフラッター | 0.025%WRMS(JIS C5521) ±0.035%peak(IEC98A、weighted) |
SN比(ランブル) | 78dB(IEC98A weighted) 56dB(IEC98A unweighted) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 9.5W |
外形寸法 | 幅349x高さ93x奥行372mm |
重量 | 6.2kg |