Technics SU-C3000 Ver.3.0
※受注生産品
¥350,000(2001年頃)
解説
SU-C3000をベースに改良が施されたコントロールアンプ。
DVDオーディオなどの新世代デジタルフォーマットに対応するため、ローノイズアンプVGCA(Variable
Gain Control Amplifier)を採用しています。
この回路は、従来の入力ボリュームで信号を絞った後増幅するという構成ではなく、アンプのゲインそのものを変える方式を採用しています。これによりボリュームを絞った時でもノイズやダイナミックレンジの悪化を低減しています。
さらに、SU-C7000Ver.4.0で採用されたバッテリードライブ電源を組み合わせることで、残留ノイズをさらに低減しています。
電源部には鉛蓄電池バッテリー駆動電源システムを採用しており、AC電源と信号回路を完全に切り離すことで接続コードやAC電源に起因するノイズループや電源回路のスイッチングノイズ等を解消しています。
このバッテリーはフル充電で約4時間の電源供給が可能です。また、残容量が少なくなると自動的にAC電源に切り換わり、充電を開始します。
ボリュームには抵抗体回転型ボリュームを採用しています。
このボリュームでは、端子と一体化したブラシを固定し抵抗体を回転させる独自の方式を採用しています。これにより音質劣化の原因となる異種金属接合部を削減し、音質を向上させています。
さらに、抵抗体には微粒子タイプのカーボンを採用し、歪を低減しています。
電解コンデンサーにはTAKEII Ver.3.0電解コンデンサーを採用しています。
このコンデンサーは、竹混抄セパレーターを用いた電解コンデンサーをさらにバージョンアップさせたもので、セパレーターの竹繊維の混抄率の最適化、箔厚の厚いアルミ箔の採用、特殊なエッチング工法の採用などによって等価抵抗を削減しています。
電源トランスには漏洩磁束が少ないRコアトランスを採用しており、音質劣化を防いでいます。
シャーシ構造にはTHCB(テクニクス・ハイブリッド・コンストラクション・ベース)を採用しており、制振特性の異なる素材を多層構造にすることで優れた振動減衰特性を獲得しています。
2系統のプリアウト端子を搭載しており、バイアンプに対応しています。
金メッキが施されたガラスエポキシプリント基板を採用しています。
3P-2Pタイプの着脱式電源コードを採用しています。
バランス入出力用にXLRキャノン端子を搭載しています。
内部配線にはOCC線材を採用しています。
リアルウッド塗装仕上げのサイドウッドを装備しています。
機種の定格
型式 | ステレオコントロールアンプ |
全高調波歪率(20Hz~20kHz) | Phono MM(Rec out、JEITA):0.003% Line1、2、CD、Tape1、2(Pre out、JEITA):0.002% |
S/N比 | Phono MM:86dB(JEITA) Line1、2、CD、Tape1、2:112dB(JEITA) 124dB(IHF A Gain=0dB、S=2V) |
周波数特性 | Line1、2、CD、Tape1、2:20Hz~20kHz +0 -0.1dB 0.7Hz~125kHz +0 -3dB Balanced:8Hz~50kHz ±0.3dB |
定格出力 | Pre out 1、2:2V/47Ω Balanced:2V/47Ω |
入力感度/インピーダンス | Phono MM:3.5mV/47kΩ Line1、2、CD、Tape1、2:200mV/47kΩ Balanced:200mV/600Ω |
最大許容入力 | MM:100mV(0.05%) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 30W(AC) |
外形寸法 | 幅483x高さ134x奥行375mm |
重量 | 13.8kg(バッテリー電源含む) |
別売 | バッテリードライブ電源 LC-R2212X2AU(2x12V、2.2Ah/20HR) (補修部品扱い、受注生産2.5ヶ月、¥19,800) |