Technics SE-A7000
※受注生産品
¥450,000(1992年12月発売)
解説
新開発のMOSクラスAA回路を採用したステレオパワーアンプ
MOSクラスAA回路を搭載しています。
クラスAA回路では、ソースから入力される音楽信号の電圧増幅とスピーカーを駆動させる電流供給をそれぞれ別のアンプで行うことで、ハイパワーと完全A級電圧制御を実現しています。MOSクラスAA回路ではこのクラスAAアンプをベースにしており、電圧制御アンプに新素子として、入力インピーダンスが極めて高く高周波特性に優れた増幅素子であるMOS
FETを採用しています。これにより信号制御のリニアリティをさらに高めています。
そして、バイポーラトランジスタによる強力な電流供給でスピーカードライブ力を改善し、安定した高出力を実現しています。
コンデンサーには新開発のMASTERシリーズの大容量電解アルミコンデンサーを総数10個、総容量75,000μF搭載しています。
このコンデンサーは新開発の特殊制振アルミをケースに用いることで機械的特性を改善しています。
電源トランスは3基搭載しており、左右チャンネルの電流供給アンプ用にそれぞれ1基、両チャンネルの電圧制御アンプ用に1基使用しています。
これらのトランスには無酸素銅線を使用するとともに、高密度高効率技術によって優れたレギュレーションを実現しています。さらに、特殊レジンを封入した3重の磁気シールドケースの中に封入することで、機械振動やリーケージフラックスを抑え、電気的ノイズを大幅に低減しています。
3mm厚重量級天板や高剛性シャーシ、大型インシュレーター、リアルウッド鏡面仕上げのサイドウッドなどを採用しており、磁気輻射や機械振動を大幅に低減しています。
バランス入力端子を搭載しています。
この端子は、DL型パーマロイコアに不平衡度を抑えたバランス巻のトランス方式、外部磁気の影響を受けないよう厳重なシールドを施すことで安定した伝送を実現しています。
10mm厚のブロンズグラスをはめ込んだ高精度大型パワーメーターを搭載しています。
このメーターは0.0001W~300Wが直読できます。
OFCブスバーとLC-OFC内部配線を採用しています。
電子式スピーカーセレクターを採用しています。端子の切替えには信頼性の高い金クラッド接点を採用しています。
また、スピーカー端子にはアルミベースにマウントされた金メッキ大型端子を採用しています。
内部コンストラクションは左右チャンネルをそれぞれ独立したツインモノラル構造とし、両チャンネル間で発生するノイズやクロストークを改善しています。
新開発の無誘導抵抗体を採用しています。
この抵抗は基材である碍子のアルミナの含有量を上げることで 自ら発するジュール熱によって信号再生を妨げられるのを防ぎ、高域レスポンスを向上させています。
極性表示付きのPC-OCC電源コードを採用しています。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ |
定格出力 | 240W+240W(4Ω、20Hz~20kHz、0.005%) 200W+200W(6Ω、20Hz~20kHz、0.005%) 170W+170W(8Ω、20Hz~20kHz、0.005%) |
周波数特性 | 20Hz~20kHz +0 -0.1dB 0.8Hz~150kHz +0 -3dB |
S/N比 | 93dB(EIAJ) 120dB(IHF'66) |
入力感度/インピーダンス | Normal/DC:1.2V/47kΩ Balance:1.2V/600Ω |
メーター指示範囲 | 0.0001W~300W(8Ω) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 420W |
外形寸法 | 幅483x高さ208x奥行473mm |
重量 | 38kg |