
TEAC V-530X
¥59,800(1984年頃)
解説
CA(コバルト・アモルファス)ヘッドとdbxと搭載したカセットデッキ。
ヘッドには従来のセンダストヘッドの約4倍の13層ラミネート構造を持つCAヘッドを搭載しており、優れた磁気特性によってMOLの改善とフラットな高音域特性を獲得しています。
また、CAヘッドは粒界剥離がなく耐摩耗性も向上しており、長期間の使用に対しても特性の劣化を最小限に押さえています。
ノイズリダクションシステムとしてドルビーB/C NRに加えてdbxNRを搭載しています。
dbxでは入力信号のダイナミックレンジをデシベルで1/2に圧縮して録音し、再生時に2倍に伸長することでテープヒスノイズを30~40dBも低減し、同時に110dBというカセットテープの限界を超えたダイナミックレンジが得られます。
また、dbxレコードが聴けるdbxDISCポジションを搭載しています。
CPS(Computomatic Program Search)を搭載しています。
この機能では前後両方向に最大15曲まで他の曲を飛び越して聴きたい曲をサーチします。
ブロックリピート機能を搭載しています。
ブロックリピートではStart M(emory)とSTOP Mで師弟したブロック間で自動的に再生と巻き戻しを繰り返します。
オートテープセレクターを搭載しており、カセットをホルダーに装着するだけでテープの種類(Normal、CrO2、Metal)を自動検出し、バイアスとEQ回路が自動設定されます。
4桁LEDテープカウンターを搭載しています。
このカウンターはマルチカウンタータイプとなっており、Modeスイッチによってテープ走行を分秒で表示できるテープランニングタイマーとして機能します。また、CPS操作時には指定曲番を明示します。
レベルメーターにはグリーンとレッドの2カラーの13dotフルスケールピークレベルメーターを採用しています。
Bias Fine機能を搭載しており、テープのクオリティを最大限引き出すことが可能です。
録音/再生状態を明示する2カラーマルチ動作インジケーターを搭載しています。
Rec Mute機能を搭載しており、約4.5秒の無音スペースが設定できます。
100mmのロングスケールインプットフェーダーを搭載しています。
出力ボリュームにはハーフアンダーコントロールノブタイプを採用しており、誤動作を防止しています。
ワンプッシュレコーディングを採用しており、RECボタンを押すだけで動作します。
Rec/Play両用のタイマースタンバイ機構を搭載しています。
機種の定格
型式 | ステレオカセットデッキ |
トラック形式 | 4トラック・2チャンネル・ステレオ方式 |
ヘッド | 録再:CAヘッドx1 消去:ダブルギャップ・フェライトヘッドx1 |
使用テープ | C-60、C-90タイプ |
テープ速度 | 4.8cm/s |
モーター | キャプスタン用:DCサーボモーターx1 リール用:DCモーターx1 |
ワウ・フラッター | 0.04%(Wrms) ±0.08%(W Peak、EIAJ) |
早巻時間 | 約80秒(C-60テープ) |
周波数特性 | メタル:30Hz~20kHz(30Hz~19kHz ±3dB、EIAJ) クローム:30Hz~20kHz(30Hz~18kHz ±3dB、EIAJ) ノーマル:30Hz~19kHz(30Hz~17kHz ±3dB、EIAJ) |
SN比(メタルテープ) | NR out:59dB(WTD 3%、THDレベル) Dolby B NR in:69dB(5kHz以上) Dolby C NR in:74dB(1kHz以上) dbx in:90dB(1kHz) |
ダイナミックレンジ(メタルテープ) | dbx in:110dB(1kHzピークレベル) |
入力感度/インピーダンス | ライン:50mV/50kΩ マイク:0.5mV/-64dB/200Ω以上 |
出力レベル/インピーダンス | ライン:0.5V/50kΩ以上 ヘッドホン:最大7.8mW/8Ω |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 17W |
外形寸法 | 幅432x高さ112x奥行284mm |
重量 | 4.3kg |
付属 | 入出力コード(1組) |