オーディオの足跡

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R-515の画像
 解説 

回転ヘッド方式を採用したオートリバースデッキ。

リバース方式として回転ヘッド方式を採用しています。
この回転ヘッド方式はFWD・REVに同一のヘッドを使用するため、両面の特性を厳密に統一できるという利点を持っていますが、その反面ヘッドをメカニカルに回転させなければならず、回転部分に高い精度と耐久性が必要となります。
この回転ヘッド方式を完璧なものとするため、新開発のA.R.H.S.(アキュライン・ローティティング・ヘッド・システム)を採用しています。このA.R.H.S.では回転部のヘッドホルダーと軸受け部に重量が軽くショック吸収力の高い高精度ダイカストをミクロンオーダーで加工して使用しています。これにより静かな回転音を実現しており、ショックが小さくアジマスの狂いを無くしています。さらにキャプスタンとピンチローラーの径を変え、ワウフラッターの周期を分散させるなど、優れた安定走行、ワウフラッターの改善、変調ノイズの低減を実現しています。

反射式IR(赤外線)センサーを搭載しており、リバースデッキの反転速度を高めています。
IRセンサーではテープの終端につけられた半透明のテープ部を光学的に素早く検出することで反射による時間損失を少なく抑えています。

ヘッドにはLC-OFC巻線を用いたCA(コバルト・アモルファス)ヘッドを採用しています。
このヘッドでは結晶構造を持たないアモルファス合金ならではの薄い箔状を利用する事で、従来のセンダストヘッドの約4倍という13層ラミネート構造を実現しています。リボン化したアモルファスによって渦電流損失を大幅に改善しており、優れた磁気特性でMOLの改善とフラットな高域特性を得るとともに、粒界剥離のない高耐摩耗を可能にしています。

信号の入力から出力までアンプ系の殆どをICを多用した1枚の基板に集約しており、表示部やスイッチ類の基板もダイレクトに接続する事で、ノイズの防止と線材の短縮を実現しています。
さらに、高音質設計のオーディオ用アルミ電解コンデンサや、高性能フィルムコンデンサーなどパーツを厳選する事で信号の濁りや劣化を最小限に抑えています。
また、REC部・PB部・NR部をそれぞれブロック化し、アンプ系の電源とメカニズム系の電源を完全分離したほか、トランスの巻線も完全分離し、相互のノイズ干渉による音質劣化を防いでいます。

ノイズリダクションシステムとしてドルビーB/Cを搭載しています。

操作部には専用にプログラミングされたLSIを搭載しており、スピーディなコントロールを実現しています。
システムコントロールとして各種入力状態を判断し、動作モードを決定してメカコンに伝送するほか、カウンター表示やメモリー動作、CPSを確実にコントロールします。
メカニズムコントロールはCAMモーターを制御して指定位置にするほか、REELモーターの制御やアンプコントロール出力の制御、動作モードの表示を行います。

バイアスファイン機能を搭載しており、使用するテープによって異なる録音条件を最適値に調整する事でテープの能力を引き出します。

2ウェイカウンターを搭載しており、テープカウンターとテープランタイマーをワンタッチで選べます。

ブロックリピート機能を搭載しており、Start MemoとStop Memoで指定したブロック間を反復再生できます。

FLマルチファンクション・ディスプレイを搭載しています。

機種の定格
型式 カセットデッキ
トラック形式 4トラック2チャンネル・ステレオ方式
ヘッド 録音/再生(LC-OFC・CA)x1
消去(ダブルギャップフェライト)x1
※A.R.H.S.方式
モーター キャプスタン用:DCサーボモーター
リール用:DCモーター
テープ速度 4.8cm/s
ワウ・フラッター 0.05%(WRMS)
±0.1%(Wpeak、EIAJ)
周波数特性(総合) メタル:20Hz~19kHz
クローム:20Hz~18kHz
ノーマル:20Hz~17kHz
SN比 59dB(NR off、3%THDレベル、WTD)
69dB(ドルビーB NR on、5kHz以上)
74dB(ドルビーC NR on、1kHz以上)
早巻時間 約100秒(C-60テープ)
入力 Line:60mV/50kΩ以上
出力 Line:0.25V/50kΩ以上
Headphone:8Ω
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 16W
外形寸法 幅435x高さ109x奥行295mm
重量 5.0kg