TEAC C-3RX
¥126,000(1981年頃)
解説
dbxを搭載した3ヘッドステレオカセットデッキ。
dbxはレコーディングスタジオ用に開発されたプロ規格のノイズリダクションシステムで、テープのダイナミックレンジの許容範囲(55dB~60dB)を超えるような強大な音を録音する場合に、音のレベルを原音の姿のまま2分の1に圧縮し、再生の時に2倍にレベルを伸長して戻す方式で、これにより原音通りのダイナミックレンジを確保しています。
さらに、ノイズレベルを全帯域にわたり30dB~40dB低減し、テープ固有のサーノイズを聴感上問題にならないレベルまで低減します。
また、周波数を変化させる他のNRシステムと異なり、直線的な対数圧縮・伸長を行うため、使用するテープの感度差に伴うレベルマッチングやパイロットトーンが不要です。
FF、Rew、Play時のリール駆動用に1モーター、キャプスタン駆動用に1モーターを装備した、完全2モーター方式を採用しています。
さらに、巻き始めから巻き終わりまで常に一定したスピードと均一なヘッドタッチが得られるメカニカルテンションサーボを組み込んでいます。
留守録音・目覚まし再生ができるタイマースタンバイ機構を搭載しています。
Bias/EQ独立3段切換が可能です。また、正確なレベルセットが可能な差動型左右連動ボリュームを搭載しています。
Rec Mute機構を搭載しています。
テープ調整専用テストインプットセレクターを搭載しています。
録音バイアスと録音レベルを微調整できるBias/Rec Calibration機構を搭載しています。
曲の頭出しが可能なメモリー機構を搭載しています。
ドルビーNRシステムを搭載しています。
EIA(19インチ)標準ラックにマウント可能です。
別売りでリモートコントロールユニットとラックハンドルがありました。
機種の定格
型式 | dbx搭載・3ヘッド・メカニカルテンションサーボシステム |
トラック形式 | 4トラック・2チャンネル・ステレオ方式 |
ヘッド | 3ヘッド構成:消去、録音、再生 |
使用テープ | C-30~C-90カセットテープ |
テープ速度 | 4.8cm |
モーター構成 | キャプスタン用:電子制御DCモーターx1 リール用:DCモーターx1 |
ワウ・フラッター | 0.04%Wrms |
早巻時間 | C-60テープで80秒以内 |
周波数特性(総合) | 20Hz~20kHz(メタルテープ) 20Hz~19kHz(Co(CrO2)テープ) 20Hz~16kHz(ノーマルテープ) |
SN比(総合) | 60dB(3%歪レベル、聴感補正、メタルテープ) 70dB(Dolby NR In、5kHz以上) 92dB(dbx In、3%歪レベル、聴感補正) |
ダイナミックレンジ | 110dB(dbx In、1kHzピークレベル) |
入力 | マイク:0.25mV/200Ω以上(-72dB) ライン:60mV/50kΩ |
出力 | ライン:0.3V/50kΩ以上 ヘッドホン:8Ω |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 30W |
外形寸法 | 幅482x高さ147x奥行345mm ラックアングル無:幅440mm |
重量 | 9.5kg |
別売 | リモートコントロールユニット RC-90(¥10,500) ラックハンドル AH-50(¥2,500) |