TEAC A-5010
¥139,500(1966年頃?)
解説
プロ級の性能を持たせた最高級ステレオテープレコーダー。
4トラックのステレオテープを自動的に往復再生するため、逆方向送り再生専用のヘッドが追加された4ヘッドシステムを採用しています。
また、プラグイン式ヘッドアッセンブリーを採用しており、4トラック/2トラックなどの変更は、ヘッドアッセンブリーを交換することによって自由に行えます。
ヘッドにはハイパボリック形の表面を持たせ、3ミクロン(再生)のギャップ、完全前面シールド、精密加工等により、周波数レンジやクロストークを改善しています。
モーターは、テープ駆動用/巻戻し用/巻取り用にそれぞれ独立したモーターを持たせた3モーター式となっています。全てのモーターにヒステリシスモーターを採用しています。
キャプスタン駆動の方式として機械的な切換をさけ、4極8極の2速度モーターを採用しています。また、テープ速度の切換えにともなうイコライザーの並行も同時に行います。
操作系には独自のシンメトリカルコントロールシステムを採用しており、正方向/逆方向の再生、両方向の早送り、停止の動作が3個のボタンと1個のレバーで自由に行えます。
テープの終わりをリールに固定しておけば、正方向のテープ送りが終わると自動的に反転して逆方向の再生が行われます。
巻戻しや逆方向再生が終わると、テンションアームに連動したスイッチが働き、機械が自動的に停止します。
万一テープが切れた場合にも自動的に停止し、それ以上テープを傷めるのを防止しています。
録音2系統、再生2系統の合計4ユニットのアンプが組み込まれており、ステレオの録音同時再生モニターが可能です。
また、マイク入力とライン入力の録音レベル調整がそれぞれ独立しているため、ミキシング録音が可能です。
バイアス発振周波数は100kHzと高いため、録音の周波数レンジは広く、FM放送とのビートノイズを拾うのを防いでいます。
各チャンネル独立したVUメーターを搭載しています。
モニター切換スイッチを搭載しており、録音された状態を録音と同時に確認できます。
別売りのプラグインマイクトランスの使用により、各種インピーダンスのマイクを使用することができます。
3桁のデジタルインデックスカレンダーを搭載しています。
機種の定格
型式 | テープデッキ |
トラック形式 | 4トラック・2チャンネル・ステレオ方式 |
リール | 最大7号 |
テープ速度 | 19cm、9.5cm(±0.5%) |
モーター | 2速度ヒステリシスモーターx1 ヒステリシストルクモーターx2 |
ヘッド | 消去・録音・再生・リバース再生の計4個 |
ワウフラッター | 19cm:0.1% 9.5cm:0.15% |
早巻時間 | 約45秒(360mテープ) |
周波数特性 | 19cm:30Hz~20kHz(45Hz~15kHz ±2dB) 9.5cm:40Hz~14kHz(45Hz~7.5kHz ±2dB) |
イコライゼーション | 19cm:50μs 9.5cm:120μs |
SN比 | 50dB |
漏話 | チャネル間:50dB(1kHz) トラック間:40dB(100Hz) |
入力感度/インピーダンス | ライン:0.1V(最小)/100kΩ マイク:1mV(最小)/10kΩ(別売プラグイントランス使用時:50、150、250、600Ω) |
出力レベル/インピーダンス | カソードホロワー出力1V(出力負荷10kΩ以上) ヘッドホン:10kΩ以上 |
電源 | AC100V/117V/220V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 160VA |
外形寸法 | 幅436x高さ532x奥行286mm |
重量 | 29.5kg |