TEAC A-400
¥65,800(1975年発売)
解説
使いやすさをテーマに設計された、前面操作方式のカセットデッキ。
全てのモードを機能別に2つのレバー(定速走行用、早巻きよう)に集約させたロータリー・ツインレバー方式を採用しています。
これにより、ワンアクションのレバー操作で録音スタンバイ状態となり、録音時のわずらわしい操作がなくなっています。また、録音停止する際に必ずRec・Pauseを経由してストップするため、録音解除時に発生するクリックノイズの心配がなくなっています。
このツインレバーは、片方のレバーがモード操作に入っている時には、他のレバーがストップの位置でロックされるため、2つのレバーが同時にモード操作に入る事はありません。
カセットの出し入れやメンテナンスのしやすさを考慮した、45゜-90゜横開きのカセットホルダーを採用しています。
このカセットはイジェクトレバーを横に引くだけでカセットホルダーが45゜に開き、さらに手で90゜で開けることが可能です。90゜で開けた時には、操作レバーをPlayの状態にするとヘッドまわりが前方に繰り出され、ヘッドやピンチローラーのクリーニングや消磁が簡単に行えます。
テープストップインジケーターを搭載しており、Playまたは早巻時にテープが巻き終わると自動的にピンチローラーが解除され、メカニズムを保護するとともにインジケーターが赤く点滅します。
また、Rec Pauseの時にも点滅し、録音スタンバイ状態にあることを知らせます。
レベルメーターでは表示できない瞬間的な大入力を検知するピークレベルインジケーターを搭載しており、+6dB以上の入力に対してLEDが点灯し、過大入力を警告します。
メカニズム部には新設計のDCサーボ型FGモーターを使用しており、直径2.5mmのキャプスタンと組合わされたフライホイールを精密研磨平ベルトで駆動しています。
テープヒスを減少させるドルビーシステムを搭載しています。
マイク専用のアンプを搭載し、他の回路と切離すことで優れたダイナミックレンジを確保しています。
バイアス、イコライザー独立切換機構を搭載しており、クロームテープやローノイズテープへの対応を図っています。
ヘッドには耐摩耗性に優れたHDフェライトヘッドを搭載しています。
ドルビー効果をさらに高めるマイク/ライン入力切換機構を搭載しています。
機種の定格
型式 | ステレオカセットデッキ |
トラック形式 | 4トラック・2チャンネル・ステレオ方式 |
使用テープ | C-60、C-90タイプ |
テープ速度 | 4.8cm/s |
モーター | DCサーボFGモーター |
ワウ・フラッター | 0.08%(WRMS) |
早巻時間 | 100秒以内(C-60テープ) |
周波数特性 | 30Hz~16kHz(クロームテープ) 30Hz~13kHz(ハイファイテープ) |
SN比 | NR out:50dB(3%歪レベル、聴感補正) Dolby時改善量:5dB(1kHz)、10dB(5kHz以上) |
入力感度/インピーダンス | ライン:60mV/50kΩ マイク:0.25mV/-72dB/600Ω以上 |
出力レベル/インピーダンス | ライン:0.775V/50kΩ以上 ヘッドホン:8Ω |
外形寸法 | 幅440x高さ155x奥行285mm |
重量 | 6.0kg |