TEAC D-T1
¥80,000(1994年頃)
解説
ビットストリーム・コンバージョンDAC7を搭載したD/Aコンバーター。
D/A変換部にはゼロクロス歪を原理的になくしたビットストリームコンバージョンDAC7を搭載しています。
D-T1では、優れた信号特性を持つSAA-7350を左右それぞれに配置し、TDA1547「DAC7」を両チャンネルにジョイントすることで、音の純度や透明度を向上させるダブル・ディファレンシャルモードを完成しています。この差動回路により左右間の干渉や偶数次高調波の打消しを行い、さらにはS/N比の向上を実現しています。
また、デジタル・オーディオ・インターフェース・レシーバーには、ジッターに強い高級デバイスを用いており、デジタルフィルターには18ビット8倍オーバーサンプリングデジタルフィルターを搭載しています。
フロントパネルには5mm厚のアルミ無垢材を採用しており、メインシャーシには不要な電気干渉を排除する銅メッキを施し、さらに、クッション材を介した二重天板構造を採用することで、堅牢なコンストラクションを実現しています。
また、電源部には、全体を分離固定して電源部の振動・共振を防止する独立専用サブシャーシを設け、振動対策を徹底しています。
デジタル部・アナログ部双方に厳選されたオーディオ専用コンデンサーを採用しており、さらに高級機と同等のオペアンプを搭載しています。また、抵抗には精密測定機器などに用いられる精密級金属被膜抵抗を全面採用しています。この抵抗は温度特性50PPM/℃以内で、許容差±1%未満の精密度を持っています。
同軸/光の入力をあらかじめセットできるプリセットスイッチを搭載しています。
サンプリング周波数は32kHz、44.1kHz、48kHzに対応しています。
極性表示付極太電源コードを採用しています。
機種の定格
型式 | D/Aコンバーター |
オーディオチャンネル数 | 2チャンネル |
周波数特性(RCA) | 32kHz:1Hz~15kHz ±0.3dB 44.1kHz:1Hz~20kHz ±0.3dB 48kHz:1Hz~22kHz ±0.3dB |
S/N比(EIAJ) | 110dB以上 |
ダイナミックレンジ(EIAJ) | 100dB以上 |
高調波歪率(EIAJ) | 0.002%以下 |
チャンネルセパレーション(EIAJ) | 107dB以上 |
アナログ出力 | RCA:2.2Vrms/47kΩ |
デジタル入力 | Coaxial:2系統、0.5Vp-p/75Ω Optical:2系統、-15dBm~-21dBm |
D/Aコンバーター | ビットストリーム |
デジタルフィルター | 8倍オーバーサンプリング18ビットデジタルフィルター |
アナログフィルター | 3次バターワースフィルター |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 12W |
外形寸法 | 幅442x高さ104x奥行331mm |
重量 | 7.2kg |