ESOTERIC D-01
※受注生産品
¥1,100,000(2004年9月発売)
解説
世界初のSACD対応モノラルコンバーター。
モノラル構成とする事でチャンネル間のクロストークの心配がありません。また、左右チャンネルの同一部品配置・パターンを実現するため、左右チャンネルでの音質差が減少しています。
さらにアナログ出力回路用電源にも余裕を持たせる事ができるため、より理想的なD/A変換を可能にしています。
入力端子はXLR2系統、RCA(1系統)、i.LINK(IEEE1394)2系統を装備しています。
SACDからのDSD信号はi.LINK(IEEE1394)入力か、XLR端子を用いた独自フォーマットであるES-Linkを使って入力を行います。
※ES-LinkはP-01とD-01の組み合わせ時のみ対応しています。
PCM信号は最大192kHzまで入力可能となっており、DualとStereo伝送ともに対応しています。
StereoまたはMulti信号が入力された場合は、Menuにて選択されているチャンネルの音声を選択します。
デジタルフィルターはFIR、RDOT、FIR+RDOTの3種類とOFFが選択可能となっており、デジタル信号は最大768kHzまでアップコンバートされてD/Aコンバーターに入力されます。SACDからのDSD信号は88.2kHzまたは176.4kHzのPCMに変換してからデジタルフィルターに入力されます。
デジタルフィルターからの出力は、RAM-Link回路と高精度マスタークロックによってジッターを低減してD/Aコンバーターに入力されます。
RDOT(Refined Digital Output Technology)は類推補間技術となっています。
この技術ではCDから読み取ったデータを基にし、データとデータの間にあったであろう音楽情報を類推によって生成しています。これによりCDフォーマットで切り捨てられている20kHzを超えるデータを生成しています。
聴感上では、音楽が自然に響き、特に楽器が重なった時の分解能や残響に違いが感じられ、生演奏を彷彿とさせる自然な音色と音場の再現性に優れているとしています。
D/A変換部には24bitマルチビット型D/AコンバーターであるPCM1704を8個組み合わせて使用しており、S/N比とリニアリティ向上を実現しています。
D/A変換された信号を出力するドライバー回路にはディスクリート構成のアナログ回路を採用しています。
ディスクリート構成とする事でパーツ選択や部品配置などのチューニングの自由度が向上し、高音質を追求した構成となっています。回路構成はドライブ力とスルーレートを重視しており、±42V電源でトランジスタやFETを駆動しています。
電源部にはアナログ回路用に大容量のWBトランスを採用しています。このWBトランスはコイルに鉄心を巻いた構造となっており、磁路長が短く磁気抵抗も低いという特長を持っています。これにより同サイズで他のどのトランスよりも大容量にする事ができ、トロイダルトランスを凌ぐ効率の高さを実現しています。
また、デジタル回路用にはリーケージフラックスや唸り音、振動も少ないRコアトランスを採用しています。
バッファアンプ用の±42Vの供給には6,800uF/100Vの大容量コンデンサを採用しています。また、特性と聴感の両面から徹底的に部品選定を行ったオーディオ専用コンデンサや抵抗などを採用しています。
端子にはWBT社のRCAコアキシャルソケット(WBT-0234)を採用しています。
ワードシンク機能を搭載しており、外部機器との同期運転が可能となっています。
D-01ではワードクロックを出力するOUTモードと外部からのワードクロックに同期するINモードを装備しています。
水晶発振器には±3ppmの高精度VC-TCXO(電圧制御温度補償水晶発振器)を採用しており、水晶振動子の温度による周波数変化を補正する回路を内蔵する事で常に安定した高精度周波数発振が可能となっています。これをDACの直近に配置する事でさらに安定した高品位クロック供給を実現しています。
また、外部同期機能のワードシンクにはルビジウムクロックジェネレーターなどの高精度外部クロック機器からの同期に特化したPLL回路が選択されるルビジウム入力(Rb-IN)モードを装備しています。
アナログボリュームを装備しており、パワーアンプダイレクト接続が可能です。
DACデバイスは常に24bit精度で動作させ、後段のアナログボリュームで音量をコントロールしています。これによりパワーアンプアンプ直結時などで音量を絞った際にデジタル領域でのビット落ちを気にせずに使用が可能です。
また、バイパス機能を装備しており、ボリュームを使用しない場合には回路をスルーする事が可能です。
外装はフロントパネル、天板、側板、底板に肉厚のアルミ材を採用しており、筐体全体をEsoteric独自の焼入鋼ピンポイントフットで支持しています。
また、重量のあるトランスとバッファアンプ用の±42V用コンデンサはインナーシャーシ上に6mm厚のスチール製ベースで固定しており、基板取り付けと共に高精度化と筐体の高剛性・無共振化を徹底しています。特にスピーカーからの音圧の影響を受けやすい天板は厚さ8mmのものを採用しています。
外観はSACDトランスポートP-01と同様にショートスクラッチとサンドブラスト仕上げとなっています。
電源ライン系はあえてプリント基板内配線を避けた構成となっており、高純度の6N銅線材を採用しています。ACケーブルにも高純度6N銅線材を採用しています。さらに内部配線の多くにも高純度6N銅線材を採用した徹底した構成となっています。
オーディオクロックとデジタル信号伝送用には75Ω同軸6N線材にSMB(SubMiniture TypeB)プラグを装着したEsoteric SMBケーブルを採用しており、確実な接続と優れた伝送特性を得ています。
6N線材の被覆には音質や環境に配慮した非PVC素材であるポリオレフィンを使用しています。その他の線材被覆についてもPVCを使用しない線材を使用しています。
高純度6N銅ケーブルはEsotericで販売されているMEXCELインターコネクトケーブルと同様に株式会社アクロジャパンの協力によって共同開発されたものとなっています。
D-01には有償のバージョンアップサービスがありました。
このサービスでは主要回路や部品の再検討を行い、コンデンサや抵抗などの音質重要パーツの交換と追加、さらに内部配線経路の最適化などの音質チューニングが施されました。
機種の定格
| 型式 | D/Aコンバーター |
| ダイナミックレンジ | 112dB(JEITA) |
| 全高調波歪率 | 0.001%(JEITA) |
| 周波数特性 | 2Hz~80kHz -3dB(SACD) |
| S/N比 | 118dB(JEITA) |
| ボリュームコントロール範囲 | -∞、-99.5~+6dB(0.5dBステップ) |
| 入力端子 | i.LINK(IEEE1394):2系統 XLR:2系統(ES-Link) RCA:1系統 |
| アナログ出力 | XLR:1系統 RCA:1系統 |
| ワードシンク入出力 | BNC端子、各1系統 (44.1、88.2、176.4、48、96、192、48P、96P、192P、100PkHz) ※PはPAL Filmモード用4%Downを意味します。 |
| 電源 | AC100V、50/60Hz |
| 消費電力 | 23W |
| 外形寸法(突起部含まず) | 幅445x高さ108x奥行420mm |
| 重量 | 21kg |
| 別売 | D-01バージョンアップサービス(¥150,000、2008年頃) |
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