TEAC AS-200
¥65,000(1968年10月発売)
解説
テープデッキと一体化できる機能を検討し、テープデッキのためのアンプを目指して開発されたプリメインアンプ。
モード切替スイッチが録音出力回路にも連動しており、ステレオのテープをモノになおして録音することもスイッチの切替で可能です。
また、テープデッキが3台あれば、一度に3本の録音も可能です。
パワーアンプ部には、直流増幅器(差動増幅器)を採用することで、諸特性を改善しています。
電源部にはカットコアによる二重電源(+40V~0V~-40V)を採用しています。
これにより、出力総合コンデンサを2個取除き、過大入力、電源電圧の変動、トランジスタの劣化によって起こる直流動作点の移動やふらつきを抑えています。
保護回路として、一般的な保護回路の他に出力端子側にサーモブレーカーを搭載しています。
このブレーカーは時定数で遅延がかけられていて、過渡的なパルス状の音が入っただけでは動作しないよう配慮されています。
プリアンプ部にはFET入力回路を搭載しており、これによってどのような外部機器ともマッチングし、従来のトランジスタアンプの宿命だったダイナミックマージンの低さを解決しています。
Phono入力にはシリコントランジスタによるNPN-PNP-NPN 3段直結回路を採用しています。
これにより多量のNFをかけることが可能となり、歪の減少とダイナミックレンジの拡大を図っています。
ワンタッチ選択ができるプッシュボタン式インプットセレクター、トーンディフィーズスイッチ、メイン/リモートの2系統のスピーカー出力を搭載しています。
使用頻度の高いスイッチ類のみをフロントパネルに出し、頻度の少ないものは下段のパネルの中に格納したレイアウトを採用しています。
機種の定格
型式 | インテグレーテッドアンプ |
実効出力 | 40W/40W(8Ω) |
パワーバンドウィズス | 30Hz~30kHz |
周波数特性 | 20Hz~80kHz |
高調波歪率 | 0.5%以下 |
IM歪率 | 0.5%以下 |
SN比 | Phono:65dB以上 High Level:75dB以上 |
トーンコントロール | Bass:±10dB(100Hz) Treble:±10dB(10kHz) |
入力 | Tuner、AUX1、2、Phono1、2、Tape1、2 |
出力 | プリアンプ出力:1V 録音出力:0.2V センターチャンネル出力:1.4V、DINコネクター |
付属機構 | トーンスイッチ(トーンディフィーズ) テープスイッチ(ソース、テープ1、2) モードスイッチ ハイ/ローフィルター ラウドネス スピーカースイッチ フォノ切換スイッチ |