TEAC AE-200
¥46,000(1969年頃?)
解説
日本で初めて差動アンプを搭載したステレオパワーアンプ。
ダイナミックレンジの広さと、超低周波のスタビリティを確保するため、ティアックのコンピューターやデータレコーダーのサーボ装置に使われている直流増幅器-差動アンプを採用しています。
電源部は、余裕のあるパワートランスを使用した二重電源+40V~0~-40Vを組み込んだ結果、過大入力、電源電圧の変動、トランジスタの劣化によって起こる直流動作点の移動がなくなり、自動的に0に補正されています。
これにより、瞬間的な台入力に対する応答性能を向上しています。
出力端子やスピーカーコードのショート、接続間違いなどによる過大電流からパワートランジスタを保護するため、各チャンネルの出力端子側にサーキット・ブレーカーがつけられています。
このブレーカーはある時定数で遅延がかけられていて、過渡的なパルス状の音が入っただけでは動作しないように設計されています。
パワートランジスタをアルミ・エクストルージョンのヒートシンカーにマウントして放熱効果を向上させています。
左右単独の位相切換スイッチを搭載しており、簡単に切換が可能です。
バランスチェックスイッチを搭載しています。
モノソースを両チャンネルに入れてスイッチをテストにすると、左右スピーカーはシリーズに接続されて、正常にバランスがとれていると音が最も小さくなるため、簡単に調整ができます。
音量ボリュームは2軸2連ボリュームを使っており、チャンネル間のバランスを単独に調整できます。
機種の定格
型式 | オールシリコントランジスタステレオパワーアンプ |
連続定格出力(歪率0.1%) | 60W+60W ±0.5dB(4Ω) 50W+50W ±0.5dB(8Ω) |
歪率(1kHz) | 定格出力時:0.1%以下 30W出力時:0.1%以下 100mW出力時:0.1%以下 |
混変調歪率 | 40W出力時:0.2%以下 |
周波数特性 | 定格出力時:10Hz~90kHz +0 -1dB 1W出力時:8Hz~120kHz +0 -1dB |
パワーバンドウィズス | 10Hz~40kHz |
残留雑音 | 0.5mV以下 |
入力インピーダンス | 22kΩ以上 |
出力インピーダンス | 4Ω~16Ω |
感度 | 0.7V(定格出力時) |
SN比(IHF) | 100dB以上 |
使用半導体 | NPNトランジスタ:9個 PNPトランジスタ:8個 ダイオード:7個 |
電源電圧 | AC100V/115V/220V/240V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 無信号時:22W 最大出力時:220W |
外形寸法 | 幅210x高さ137x奥行330mm |
重量 | 約7kg |