TANNOY HPD315
¥91,000(1台、1974年発売)
解説
HPD385と同時に発売された12inch同軸2ウェイユニット。
Lancaster(Mansfield)に搭載されました。
コーンには周波数特性を広げ、入力信号に素早く反応する過渡特性に優れたユニットの感性を目指し、タンノイ社独自のガードアコースティック・コーンを開発し、搭載しています。
このコーンは、コーン紙裏面の頂点から8本の補強リブを放射状に配置しており、ハイパワー・ハンドリングにも優れた特性を発揮すると同時に、コーン紙全面の機械的強度を高めています。
ボビンに手巻きされたコイルアッセンブリーは、高音処理が施されています。
これにより、ボイスコイルの機械的強度と、連続的な大入力時の温度上昇に対しても安定性を向上しています。
エッジ部の気密を保たせるため、両面とも成形時に処理が施されています。
これにより低域のレゾナンスをより低くすることに成功すると同時に、コーンエッジ部の共振を抑えています。
タンノイ社独自のツイン・ギャップシステムを採用しており、内部にはAlcomax5マグネットが使用されています。
高域ユニットの振動板は硬質アルミニウムで逆ドーム状に、エッジ部はロール状に一体成形されています。また、ボイスコイルにはアルミニウム線が用いられ、アッセンブリーの軽量化を実現し、トランジェントの向上を図っています。
ホーン部のダイアフラム側には19個のスロートが設けられており、開口方向に向かっていったん絞られて位相補正を行っています。
また、ホーン開口部のカーブの延長線は、ウーファーコーンのカーブと連続するように設計されています。
専用のクロスオーバーユニットが付属しています。
機種の定格
型式 | 12inch同軸2ウェイ |
周波数特性 | 20Hz~20kHz |
最低共振周波数 | 20Hz |
許容入力 | 60W |
出力音圧レベル | 90.5dB |
インピーダンス | 8Ω |