TANNOY WestminsterRoyal
※特別生産品
¥1,500,000(1台、1989年頃)
解説
創設者ガイの音響思想を貫いて設計されたウェストミンスターを基に、ひときわの気品と格調、演奏グレードを実現する特別仕様として完成させたスピーカーシステム。
エンクロージャーは、オートグラフの系譜を受け継ぎ、低域を複雑なバックロードホーン、中域は大型ショートホーン、高域はホーントゥイーターで鳴らす、オール・コンパウンド・ホーンシステムとなっています。
この極めて複雑で、高い加工精度を要求されるエンクロージャーを、木工技術を駆使したハンドメイドによって作り上げています。
また、素材には過渡特性に優れた低音と自然な倍音が得られる、高密度17層のバーチ(樺)材で構成し、さらにウォルナットの無垢材とバーウォルナットを使用した仕上げとなっています。
ユニットには、15インチの同軸2ウェイユニットが採用されています。
高域用のホーン部は、内面に磨き込み(ラッピング)を施し、滑らかな滑面化仕上げが施されており、これにより高音域のホーン表面での乱反射を低減しています。また、異質の金属を採用することで不良共振も排除でき、伸びのある高音を実現しています。
このホーン部は、酸化防止のため24Kメッキ処理がされています。
また、低域用のウーファー部は、トゥイーターの延長として機能する構造となっています。
磁気回路には、従来のアルニコマグネットの3倍の磁気エネルギーを持つ強力アルニコALCOMAX-IIIマグネットを採用し、駆動力を大幅に向上させています。
より豊かで奥行きのある音場感を再現するため、高域・低域独立型位相補正(タイムコンペンセイティブ)回路を搭載した他、プリント基板を排して、潜在の直結により伝送ロスを抑えたハードワイヤード・ネットワークを採用しています。
ハードワイヤード・ネットワークを含む全ての内部配線に、オランダのバン・デン・ハル社製の最高級ケーブル、マッチド・クリスタル・シルバー・コーティング線材を採用しています。
また、確実な高域レベル調整ができ、耐久性にも優れたハイ・カレント・スイッチ(ロックアップ式レベルコントロール)を搭載しています。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・1スピーカー・オールホーン方式・フロア型 |
使用ユニット | 全帯域用:38cm(15inch)同軸コーン型 |
周波数特性 | 35Hz~22000Hz |
能率(m/W) | 96.2dB |
許容入力(連続) | 150W |
インピーダンス | 8Ω(最小5.52Ω) |
クロスオーバー周波数 | 1kHz |
エンクロージャー内容積 | 545L |
外形寸法 | 幅982x高さ1400x奥行561mm |
重量 | 140kg |