オーディオの足跡

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 解説 

タンノイの新時代のプレステージシリーズとして開発されたスピーカーシステム。

ユニットには新たにハードエッジを採用した38cm同軸型2ウェイユニットを採用しています。
このユニットはタンノイ独自の同軸構造を採用しており、ダイレクト・ラジエーションのウーファーとホーンロードトゥイーターを同軸上に組み合わせた構造となっています。これにより、2個のユニットから放射された音を同じ点で合成し、音像の分解能や定位感に優れた音を実現しています。また、ウーファーの振動板はトゥイーターのホーンの延長として機能するよう設計されています。
磁気回路には従来のアルニコマグネットの3倍の磁気エネルギーを持つALCOMAX-IIIマグネットを採用しており、駆動力を大幅に向上しています。

ウーファー部には独自のガードアコースティック・コーンを採用しています。このコーンはクルトミューラー社製のハードコーンで、ナチュラルな特性のコーン紙に特殊な薬品をコーティングしたタンノイ独自のものとなっています。
また、エッジ部には新開発のツインロール・ハードエッジ・サラウンドを採用しています。これは、コットン・クロスをツインロール状に成型したもので、強度と耐久性を得るために特殊フェノール樹脂を含浸させて表面を特殊コーティングしています。これによりトランジェント特性に優れた俊敏な低域と分割振動を抑えた中域を実現しています。

トゥイーターにはロール状のエッジまで一体プレスとした軽量マグネシウム合金の逆ドーム型ダイアフラムとアルミニウム線のボイスコイルを採用しています。この振動板は6段階プレス法で徐々にドームを形成しており、1回のプレスごとに加熱することで内部歪を除去しています。また、ダイアフラムの反対側には音響的にバランスがとれた空洞を設け、トランジェント特性の向上を図っています。
ホーンはネック部分に19個のスロートを設けることで位相の補正を行っています。また、トゥイーターホーンの内面は磨き込み(ラッピング)処理による滑らかな滑面化仕上げとなっており、乱反射を低減することで正しい再生位相を得ています。また、異質金属を組み合わせた効果で不要共振も排除しています。
さらに、ホーン部は優れた特性を長期にわたって維持するため、表面に酸化防止のための24K金メッキ処理が施されています。

ネットワーク部にはプリント基板を使用しないハードワイヤリングを採用しており、伝送系での音質劣化を低減しています。また、全ての内部配線にオランダVan den Hul社製の最高級線材であるMCSCケーブルを使用しています。

レベルコントロール部は金メッキを施したネジとプレートによってロックアップする方式を採用しており、経年変化による酸化などで起こる接触不良や接触抵抗の増大による信号ロスや伝送ひずみを防いでいます。
レベルコントロールではロールオフとエナジーの調整が可能です。

エンクロージャーはフロントショートホーンとバックロロードホーンを組み合わせたオールホーン構造となっており、3mに及ぶバックロードホーンによって低域の再生能力を高めています。

入力端子はバイワイヤリングに対応しており、端子には金メッキ処理端子を採用しています。
また、アース端子を新たに設けており、スピーカーフレームとパワーアンプのアースを接続することで音質の改善を図ることが出来ます。

スピーカー専用の鋳鉄製インシュレーターが付属しており、エンクロージャー底部のピンポイント脚に合わせて3点支持することができます。リスニングルームや床面等の状況に合わせて使用することで不要振動や共振を防止できます。

ハイパワー時のサランネット共振を防ぐため前面サランネットボードは固定式となっており、専用キーが付属しています。

タンノイ社製のウッドワックスWW-5が付属しています。
このワックスは蜜蜂の巣から抽出した特殊なワックスを主成分としています。

機種の定格
方式 2ウェイ・1スピーカー・オールホーン方式・フロア型
使用ユニット 全帯域用:38cm同軸型
許容入力 135W連続
550W最大
出力音圧レベル 99dB/W/m
インピーダンス
周波数特性 ~22kHz
クロスオーバー周波数 1kHz
レベルコントロール ロールオフ:5kHz以上、+2dB~-6dB、5段階
エナジー:1kHz~20kHz、±3dB、5段階
内容積 530リットル
外形寸法 幅980x高さ1,395x奥行560mm
重量 138kg
付属 サランネットボード固定キー
ウッドワックス