
TANNOY Arundel
¥280,000(1台、1981年頃)
解説
アーデンmkIIの後継機にあたるフロア型スピーカーシステム。
ユニットには38cm同軸型ユニットである3839を搭載しています。
このユニットはタンノイ独自のデュアル・コンセントリック・ユニットで、中心部にあるホーントゥイーターの幾何学的延長がウーファーのコーン紙となっており、2ウェイ方式でありながらシングルコーンスピーカーと同様に音が一点から放射します。
フロントバッフルに取り付けられているクロスオーバーネットワークではロールオフとエナジーの二種類の調整が可能です。
ロールオフ調整は5kHz以上の高い周波数を+3dBから-6dBの範囲で4段階に増減でき、エナジー調整は1kHzから20kHzまでのトゥイーターのレベル全体を±6dBの範囲で5段階に増減できます。
エンクロージャーはアーデンから変更されており、背を高くして奥行きを深くすることでエンクロージャー内部での反射音が干渉するのを弱めて音の濁りを低減しています。また、エンクロージャーの横幅を狭くしたことと共にユニットの取付位置をリスナーの耳の高さに合わせ、中域の指向性を改善しています。
さらに、タンノイ独自のビチューメンパネル(硬質共振防止剤)をエンクロージャー内部の5面に多数取付けており、中低域の音の粒立ちを改善しています。
また、外観はウォルナット仕上げが施されています。
ブラウンのフロントグリルはスピーカーユニット、コントロールネットワーク、ポートが3分割されたデザインとなっています。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・1スピーカー・バスレフ方式・フロア型 |
使用ユニット | 全帯域用:38cm同軸型(3839) |
許容入力 | 120W連続(50Hz~1kHz) 500Wピーク(1kHz~20kHz) |
出力音圧レベル | 113dB/120W/1m(40Hz~20kHz) 119dB/500Wピーク/1m |
公称インピーダンス | 8Ω(5.5Ω最小) |
再生周波数帯域 | 30Hz~20kHz ±3dB |
第三高調波歪率 | 0.5%以下(90dB SPL、40Hz~20kHz) 2.0%以下(110dB SPL、90Hz~20kHz) 5.0%以下(113dB SPL、90Hz~20kHz) |
クロスオーバー周波数 | 1kHz(12dB/oct) |
コントロールネットワーク | 1kHz~20kHz(±6dB/oct、5ポジション) 5kHz~20kHz(+3dB~-6dB/oct、4ポジション) |
内容積 | 180リットル |
外形寸法 | 幅498x高さ1,000x奥行489mm(脚部含む) |
重量 | 46kg |