REVOX B710
価格不明(1970年代後半頃?)
解説
オープンリールデッキで得た技術とノウハウを注いで開発されたカセットデッキ。
トランスポート部はダイキャストフレームで構成されており、2個のDDキャプスタン用モーターと2個のリール用DDモーターを組込んだ4モーター構成によるクローズドループ・デュアルキャプスタン方式を採用しています。キャプスタン用の2個のモーターにはクォーツPLL回路による正確な回転数制御が行われています。
エアーダンプ機構が併用された2個のソレノイドが組込まれています。
その1個ではメカ音や振動を発生させずにスムーズかつ確実にヘッドアッセンブリーをドライブします。もう一方はテープ走行時に2つのツメでカセットハーフをしっかりと固定します。
ヘッド部は3ヘッド構成となっており、それぞれのヘッドが目的に徹することで最高の性能が発揮できるよう設計されています。
B710では録音用と再生用を完全に分離した独立3ヘッド構成となっているため、録音同時モニター時も十分な音質を確保しています。
操作系にはマイコン内蔵のフルマイクロプロセッサーコントロールを採用しています。
光電式カウンターとの組合せによってメモリーストップ/メモリープレイ/任意の2点間をエンドレス再生するリピートプレイなどの使いこなしが可能です。
さらに、リーダーテープ部分を巻き取ってスタンバイするテープの自動頭出しも搭載しています。
再生イコライザーは70μsと120μsの2点となっており、録音バイアスはノーマル/クローム/メタルの3点が選べます。
ともに自動検出孔付きテープのためのオートポジションも用意されています。
タイマー機構を内蔵しており、目覚まし再生や留守録音が可能です。
専用コードでプリメインアンプB750mkIIと繋ぐことでアンプの電源ON/oFFも同時に行えます。
マイク入力は左右独立となっています。
左右独立ライン出力コントロールを搭載しています。
ヘッドホン端子には専用のボリュームを備えています。
ノイズリダクションシステムとしてドルビーBタイプを搭載しています。
MPXフィルターを搭載しています。
機種の定格
型式 | カセットデッキ |
ヘッド構成 | 録音x1 再生x1 消去x1 |
駆動方式 | クローズドループデュアルキャプスタン |
モーター | キャプスタン用:クォーツDDモーターx2 リール用:DC・DDモーターx2 |
入力 | Line:35mV/220kΩ DIN:0.5mV/10kΩ Mic:0.35mV/10kΩ |
出力 | Line:0~0.775V可変/20kΩ DIN:0~0.775V可変/20kΩ Headphone:0~2.45V可変/200~600Ω |
テープセレクター | イコライザー:2段、70μs/120μs バイアス:3段、ノーマル/クローム/メタル ※共に自動検出ポジションあり |
ノイズリダクション | ドルビーBタイプ(MPXフィルター有り) |
早送り時間 | 約65秒(C-95) |
周波数特性 | 30Hz~20kHz +2 -3dB(クローム) |
ワウフラッター | 0.1%以下 |
SN比 | 66dB以上(IEC-A、ドルビーon) |
付属機構 | タイマー録再 メモリーストップ メモリープレイ リピート再生他 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
外形寸法 | 幅452x高さ151x奥行352mm |
重量 | 10.4kg |