STAX DA-300
¥570,000(1974年発売)
解説
製品開発時の音質判定の基準になりうる高忠実度アンプを目指して、8年以上の歳月を研究に費やして開発されたステレオ・パワーアンプ。
回路構成はDCアンプ構成となっており、段間だけでなく入力側/出力側も含め信号回路からコンデンサーを排除しています。
また、出力段はAクラス動作とすることで優れた特性を実現しています。
電源部には1kVA規格の大型カットコアトランスや33,000μFのブロックコンデンサ2個を搭載しています。
音質に影響を与える抵抗、コンデンサ、トランジスタ等には長期にわたるテストから決定した最良品を使用しています。
入力段にはデュアルFETを採用しています。
入力レベル・コントロールには高信頼性のSW式アッテネーターを採用しています。
大型VUメーターを搭載しています。
小音量時に最大出力と同時に消費電力を1/4に節約できるパワーリミッター回路を搭載しています。
保護回路を搭載しており、SP端子間のショートやアンプ破損時のスピーカー保護、入力に誤って過大入力(50V)を加えた際、周囲温度の異常上昇などに対応しています。
電源スイッチはリモートコントロールが可能です。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ |
回路方式 | ±2電源使用 初段FET差動によるピュア・コンプリメンタリー方式 A級動作/DCアンプ |
入力感度 | 1.7V(最大出力時) |
入力インピーダンス | 100kΩ/100pF |
ダンピングファクター | 1800(100Hz) 700(1kHz) |
利得 | 26.3dB |
最大出力 | 150W+150W |
歪率 | 0.025%以下(20Hz~20kHz、150W出力時) 0.01%以下(1kHz、150W出力時) |
負荷 | 2Ω以上(音楽再生時) 4Ω以上(テスト時) |
パワーバンドワイズ | 5Hz~50kHz(75W、歪率0.1%) |
スルーレイト | 20V/μsec |
周波数特性 | DC~1MHz +0 -3dB(DC時) 3Hz~1MHz +0 -3dB(AC時) |
位相推移 | -10゜(100kHz) |
SN比 | 102dB |
クロストーク | 50dB(20kHz) |
最大入力電圧 | 50V(AC/DC共) |
ポップノイズ | 0.3V以下 |
ショート保護回路 | 2Ω以下で動作 |
スピーカー保護回路 | 約±5Vで動作 |
温度保護回路 | トランジスタ・ケース温度/約120℃で動作 |
アイドリング電流ドリフト | 約130%(SW-ON時100%、ON後8分) |
電源ドリフト | ±3mV、±10% |
時間ドリフト | ±25mV(SW-ON後、10分で安定) |
温度ドリフト | ±10mV(0℃~40℃) |
信号源ドリフト | 検知不能 |
発熱量 | 550kcal/h 150kcal/h(リミッター使用時) |
放熱ファン・騒音レベル | 40dB以下(距離1m) |
使用半導体 | トランジスタ:53個(デュアルFET2個、デュアルTR2個) ダイオード:25個(ブリッジダイオード1個) |
使用温度範囲 | 0℃~40℃ |
電源電圧 | AC100V/115V/200V/230V、±10% |
電源周波数 | 48Hz~62Hz |
消費電力 | 700W(出力150W規格時) 180W(リミッター使用、出力40W規格時) |
外形寸法 | 幅428x高さ358x奥行250mm |
重量 | 36kg |