SONY ST-5140
¥49,800(1972年発売)
解説
ESシリーズのFM/AMチューナー。
SONY独自のダイレクト・ミキサー方式を採用しています。
この方式は、高周波部分で混変調をおこすトランジスタ等の能動素子を全く用いず、4連バリコンを使った3つの同調回路から直接FETのミキサーに電波を入れる方式で、感度、妨害排除特性、強電界特性を改善しています。
IF段には6素子のソリッドステート・フィルターを採用しています。
これにより、隣接チャンネルとの分離がきわめてシャープで通過帯域特性などの特性を改善しており、強力な電波のすぐ隣の微弱な電波も安定に受信できます。
信頼性の高い半導体と特殊設計のバリコン、新回路の採用により、初期ドリフト特性と温度ドリフト特性は改善されており、同調点を安定させ、選局ズレ等を抑えています。
電波の強さを示すインプット・メーターのほかに、正確に同調できるセンターゼロのメーターを搭載しています。
3段の対称型ダイオードリミッターを含む5段構成のリミッター回路を搭載しています。
パルス性雑音に強く、キャプチャーレシオも優れたものとなっています。
AMチューナー部には、ソリッドステートフィルターを含むトリプルチューンIFT、フォワードAGCなどによる高選択度で強電界にも強い設計となっています。
グリーンのエッジライト照明つき大型ダイヤルと等間隔FM目盛りを搭載しています。
ローパスフィルターの採用でキャリアリークがなく、ビートのない録音が可能です。
ミューティング回路にFETによるスイッチを採用しています。
雑音に有利な75Ω同軸ケーブルが取り付けられる端子と、接続コネクターが付属しています。
オシロスコープにつなぐことにより、マルチパス現象を目視できる出力端子を搭載しています。
機種の定格
型式 | FM/AMチューナー | ||
回路方式 | スーパーヘテロダイン方式 | ||
<FMチューナー部> | |||
アンテナ端子 | 300Ω平衡型 75Ω不平衡型(同軸ケーブルコネクター) |
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受信周波数 | 76MHz~90MHz | ||
中間周波数 | 10.7MHz | ||
実用感度 | 2.0μV(IHF) | ||
感度 | 1.6μV(S/N=30dB) | ||
S/N比 | 70dB | ||
キャプチャーレシオ | 1.0dB | ||
選択度 | 80dB(IHF) | ||
イメージ妨害比 | 76dB | ||
IF妨害比 | 100dB | ||
スプリアス妨害比 | 100dB | ||
AM抑圧比 | 56dB(IHF) | ||
周波数特性 | 20Hz~15kHz、±1.0dB | ||
歪率 | mono:0.2%(400Hz、100%変調時) stereo:0.5%(400Hz、100%変調時) |
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FMステレオセパレーション | 40dB以上(400Hz) | ||
19kHz、38kHz抑圧比 | 60dB | ||
出力電圧/インピーダンス | 固定出力(Fixed):750mV/10kΩ(100%変調時) 可変出力(Variable):0~2V/1.8kΩ(最大出力にて、100%変調時)
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<AMチューナー部> | |||
アンテナ | フェライトバーアンテナ 外部アンテナ端子付 |
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受信周波数 | 530kHz~1,605kHz | ||
中間周波数 | 455kHz | ||
感度 | 50dB/m(バーアンテナ使用時) 30μV(外部アンテナ使用時) |
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S/N比 | 50dB | ||
イメージ妨害比 | 45dB(1,000kHz) | ||
IF妨害比 | 41dB(1,000kHz) | ||
歪率 | 0.6% | ||
<総合> | |||
使用半導体 | トランジスタ:26(受信回路x19、付属回路x7) FET:4(受信回路FETx2、付属回路FETx2) ダイオード:33 |
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電源 | AC100V、50Hz/60Hz | ||
消費電力 | 15W | ||
外形寸法 | 幅400x高さ149x奥行344mm | ||
重量 | 7.2kg | ||
付属 | FMフィーダーアンテナx1 接続コード RK-74x1 ポリシングクロスx1 75ΩF型プラグx1 |
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別売 | ユーラシアンチーク仕上げ木製ケース TAC-1(¥4,600) マウントプラケット MB-5(¥2,800) |