SONY ST-5055A
¥29,800(1973年発売)
解説
強電界に強く、微弱電波も受信できるチューナーを目指したFM/AMチューナー。
フロントエンドでは、高周波増幅回路に新開発ジャンクションFETを採用しており、局部発振回路、FETミキサー回路を搭載することで、強電界特性を改善しています。
IF部には2素子の新開発ワンパーケージのソリッドステートフィルターや、対称型ダイオードリミッターを採用しています。さらにHi-Fi用のICを採用した精度が高く、調整ズレのない設計となっています。
また、FMディスクリミネーターには無調整のソリッド・ステート・ディスクリミネーターを採用したため、安定した復調が可能です。
MPXステレオ分離回路には、高集積度ICとIC専用の無調整タイプのコイルユニットを採用しています。
無調整の密閉ユニットとすることで、熱や湿気などの影響を受けにくく、経年変化による特性劣化を抑えています。
AM部は高周波増幅回路1段構成で、3連バリコンを使用しています。
IF部は高選択度トリプルチューンIFTを採用しており、また、特殊設計によるAGC回路などにより、感度の良いスプリアス・ビートの少ない受信が可能となっています。
機種の定格
| 型式 | FM/AMチューナー |
| 回路方式 | スーパーヘテロダイン方式 |
| <FMチューナー部> | |
| アンテナ端子 | 300Ω平衡型 75Ω不平衡型 |
| 受信周波数 | 76MHz~90MHz |
| 中間周波数 | 10.7MHz |
| 実用感度 | 2.2μV(IHF) |
| 感度 | 1.7μV(S/N=30dB) |
| S/N比 | 68dB |
| キャプチャーレシオ | 1.0dB |
| 選択度 | 70dB(IHF) |
| イメージ妨害比 | 45dB |
| IF妨害比 | 95dB |
| スプリアス妨害比 | 75dB |
| AM抑圧比 | 45dB(IHF) |
| 周波数特性 | 30Hz~15kHz、+1 -3dB |
| 歪率 | mono:0.4%(400Hz、100%変調時) stereo:0.6%(400Hz、100%変調時) |
| FMステレオセパレーション | 35dB以上(400Hz) |
| 出力電圧/インピーダンス | 固定出力(Fixed):750mV/10kΩ 可変出力(Variable):0~1.5V/1.8kΩ |
| <AMチューナー部> | |
| アンテナ | フェライトバーアンテナ 外部アンテナ端子付 |
| 受信周波数 | 530kHz~1,605kHz |
| 中間周波数 | 455kHz |
| 感度 | 46dB/m(バーアンテナ使用時) 100μV(外部アンテナ使用時) |
| S/N比 | 50dB(50mV/m) |
| イメージ妨害比 | 70dB(1,000kHz) |
| IF妨害比 | 65dB(1,000kHz) |
| 歪率 | 0.5% |
| <総合> | |
| 使用半導体 | トランジスタ:21(受信回路x16、付属回路x5) FET:2 ダイオード:14 IC:2 |
| 電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 消費電力 | 17W |
| 外形寸法 | 幅416x高さ120x奥行285mm |
| 重量 | 4.8kg |