
SONY SS-AL5
¥160,000(2台1組、1997年発売)
解説
アルフレックス社との共同開発で誕生したALシリーズのスピーカーシステム。
低域には13cmコーン型ウーファーを搭載しています。
振動板にはケブラーを採用しています。この素材は軽量の繊維素材を編み込むことで強度を高めたもので、ごく少量の樹脂を含浸させて気密性を獲得しています。
また、磁気回路には直径80mmという大型マグネットを使用しており、強力な磁気回路で軽い振動板を駆動することで初動感度を高め、音の再現力を高めています。
高域には2.5cmソフトドーム型トゥイーターを搭載しています。
このユニットでも初動感度を高めるため、磁気回路に磁性流体が封入されています。これによりボイスコイルが動きやすく、かつ不必要な動きを抑えるように働くため、入力信号により忠実な動作を実現しています。また、磁性流体によって磁力が流れやすくなり、等価的により大きなマグネットを使用した時と同じ効果を得ています。
振動板にはシルク素材を用いたエッジ一体成型のドーム型ダイアフラムを採用しており、仕上げコーティングは手塗りで行われています。
防磁設計となっています。
ネットワーク部のコイルには線径の太いものを採用しており、直流抵抗を減らして初動感度を高めています。また、コンデンサーにも音質的に優れた高級フィルムコンデンサーを採用しています。
各パーツ間は基板によるパターン配線を行わずに直接結合しており、さらに振動の影響を少なくするためにクッション材を介したマウントがされています。
エンクロージャーにはアルフレックス社の持つ高度な木材加工技術を活かし、曲線仕上げのバッフル板を採用しています。また、ラウンドした側面によって音の自然な回折を実現してます。
板材には通常このクラスで使われるものの約2倍にあたる最大部厚32mmの高剛性積層合板と、音質上評価の高いMDFを組み合わせて使用しています。さらに剛性の高さとともに適度な響きを持つように内部の梁や補強材などを含めて微妙にチューニングが施されています。
外装も十数工程を経て一つ一つ仕上げられており、インテリアとしても完成度を高めています。
背面端子はバイワイヤリングに対応しています。
別売りでスピーカースタンドがありました。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型・防磁設計 |
ユニット | 低域用:13cmコーン型 高域用:2.5cmドーム型 |
再生周波数帯域 | 45Hz~30kHz |
出力音圧レベル | 86dB/W/m |
インピーダンス | 8Ω |
最大入力 | 40W(定格) 120W(ピーク) |
クロスオーバー周波数 | 3kHz |
外形寸法 | 幅230x高さ350x奥行335mm |
重量 | 9.5kg |
別売:スピーカースタンド WS-AL5(2台1組、¥45,000) | |
外形寸法 | 幅280x高さ490x奥行330mm |
重量 | 6.4kg |