
SONY Model 362
¥52,000(1959年発売)
解説
トランジスタラジオを内蔵したテープレコーダー。
録音箇所が分かるテープタイマーを搭載しています。
タイマーの数字と録音内容をメモしておくことで、再生して聞く時に録音箇所が探せます。
駆動モーターには四極シンクロナスモーターを採用しており、多少の電圧の変動でも一定のテープ速度を実現しています。
操作部には単一操作方式を採用しており、つまみ一つで簡単な操作が可能です。
停止→録音、停止→巻き戻し、停止→再生、停止→早送り(再生中も可)が行えます。
ヘッドカバーの改良によりテープの装着を容易にしています。
機構部のモーター以外の部品は基板上に固定されており、点検・調整を表面パネルを外すだけで行えます。
新規格の複合管を採用しており、少ない球数で良好な特性を実現しています。
マイクロホン増幅にはハム・雑音の少ない真空管12AD7を使用しています。
回路は電源部、録音、再生増幅部、ラジオ受信部が分離しており、点検を容易にしています。
新型のマジックアイを採用しており、見やすさを改善しています。
停止中に録音ボタンを押して録音レベルの調整が行えます。
スピーカースイッチで録音中にスピーカーでモニターができます。レシーバーモニターも可能です。
録音時はテープ速度の切換と共に音質補償回路が自動的に切り換えられ、テープ速度に応じた等化特性が得られます。
また、再生時は音質補償装置を搭載しており、好きな音で聞くことが可能です。
マイク入力、ハイレベル入力、線路出力ジャック、スピーカースイッチ、外部出力ジャック等の入出力ジャック、スイッチなどをフロントに集約する事で操作性向上を図っています。
交流バイス方式を使用しています。
ラジオには3石式のスーパーヘテロダイン方式を採用しています。
ダイヤル機構にはバーニア方式を採用しています。
電波の強い地域では自蔵の電灯アンテナで、電波の弱い地域では付属アンテナコードで受信できます。
機種の定格
型式 | テープコーダー |
使用テープ | 最大7号テープまで |
使用リール | 最大7号リールまで |
トラック形式 | 半幅ダブルトラック方式 |
録音方式 | 交流バイアス方式 |
駆動モーター | 4極シンクロナスモーター |
ワウフラッター | 0.3%以下 |
周波数特性 | 19cm/s:50Hz~12kHz 9.5cm/s:50Hz~8kHz |
出力 | 3W |
S/N比 | 約50dB(最大録音にて) |
入力ジャック | マイク用x2 ハイレベル用(ピックアップ等用)x1 |
出力ジャック | 外部スピーカー用x1 外部増幅器用x1 |
スピーカー | 12x18cmコーン型パーマネントダイナミックスピーカー(8Ω) |
ラジオ部 | 3石式スーパーヘテロダイン方式、チューナー内蔵 |
受信周波数 | 535kHz~1605kHz |
中間周波数 | 455kHz |
電界強度 | 10μV/m(電灯線アンテナ) 5μV/m(5mの外部アンテナ) |
選択度 | 20dB以上(±10kHz離調時) |
使用真空管等 | 真空管 12AD7x1 6BM8x1 6AR5x1 6CA4x1 6DA5x1 トランジスタ及びダイオード 1T22G(録音機部)x1 2T73x1 2T76x2 1T23x1 |
電源 | AC100V/110V、50Hzまたは60Hz(キャプスタン及びピンチローラーを交換して切換) |
消費電力 | 約90VA |
外形寸法 | 幅430x高さ200x奥行380mm |
重量 | 約15.5kg |
付属 | ソニーダイナミックマイクロホン(F3-B) ソニーテープ PY-7 ソニーリール R-7 ハイレベル録音ケーブル 外部アンテナ接続ケーブル キャプスタン(取付済みのものと他の周波数用のもの) ピンチローラー(取付済みのものと他の周波数用のもの) 接着テープ |