SONY Model 101
¥29,800(1959年頃?)
解説
小型・軽量な家庭向きとして開発されたテープコーダー。
操作はつまみ一つで行えるよう設計されており、録音に切換える時以外は停止-再生、停止-巻き戻し、停止-早送りを簡単に操作できます。
録音の場合には録音レバーを押し、つまみをFWDにすると録音となります。切換つまみを停止にすると録音レバーは再生に戻ります。
テープ速度の切換が可能となっており、19cm/sと9.5cm/sの2速度を切換できます。
増幅回路にはトランジスタを採用しており、真空管を使用していた時に起こりがちであったマイクロフォニックノイズやハウリング、ハム等を抑えています。
録音レベル用のメーターを装備しており、録音レベルの調整が可能です。
録音レベル調整はテープ停止中にも行う事ができます。
音質補償回路の自動切換機構を搭載しており、録音時でも再生時でもテープ速度の切換と同時に補償回路が自動的に切り換わります。
モーター冷却用ファンを搭載しています。
従来の録音機のモーターには吸気式のファンを装備していましたが、排気式に変更する事で温度上昇を抑えています。
大型フライホイールを採用する事でワウ・フラッターを低減しています。
機構部の部品を基板上に取り付ける事で保守性や点検を容易にしています。
また、トランジスタ使用部分にはプリント配線を採用する事で品質向上を図っています。
フロントにスピーカーを装備しています。
交流バイアス方式を採用しており、雑音の少ない音質の優れた録音を可能にしています。
機種の定格
型式 | テープコーダー |
録音方式 | 交流バイアス方式 |
使用テープ | 最大7型テープ |
使用リール | 最大7号リール |
テープ速度 | 19cm/s、9.5cm/s |
録音可能時間 | 19cm/s:片側30分、合計1時間 9.5cm/s:片側1時間、合計2時間 ※7号テープ使用時 |
速度偏差 | ±3%以内 |
ワウフラッター | ±0.3%以内 |
出力 | 最大2W |
周波数特性 | 19cm/s:50Hz~10kHz 9.5cm/s:100Hz~7kHz |
入力ジャック | マイク用、ラジオ用、各1系統 |
使用半導体・真空管 | 真空管 6AR5:1 5MK9:1 トランジスタ 2T64:1 2T65:3 |
電源 | AC100V(90V~105Vで使用可) 50Hz/60Hz(キャプスタン及びピンチローラーの交換とモーターリード切換が必要) |
消費電力 | 約65VA |
外形寸法 | 幅330x高さ175x奥行270mm |
重量 | 約8.5kg |
付属 | マイク F-7(ダイナミック型) ソニーテープ PY-5 ソニーリール R-5 ラジオコード(ラジオ録音及び出力用) キャプスタン及びピンチローラー(50Hz及び60Hz用) 各1組 接着テープ |