SONY TC-K700S
¥49,800(1993年発売)
解説
ドルビーS NRを搭載した3ヘッドカセットデッキ。
3ヘッドならではの録音同時モニタリングにより、ソース音源との比較試聴が可能です。
ノイズリダクションシステムとしてドルビーS NRを搭載しています。
ドルビーS NRはプロ用機器で使用されていたドルビーSRをもとに民生用に新たに開発されたノイズリダクションシステムで、高域で24dB、低域で10dBのノイズ低減効果を実現しています。
ESJシリーズでは、ドルビー研究所が開発し、ソニーがチップ化したドルビーS
ICをベースに、さらに高密度実装技術によって周辺部品とともに1つにモジュール化したものを採用しています。これにより、高音質化と低コスト化を同時に実現しています。
純度99.997%以上の無酸素銅で、結晶粒界の殆ど無い単結晶状のESC-OCC線材を要所に使用することで高品位な信号伝送を実現しています。
メカデッキ部をフロントパネルの中央に配置したミッドシップメカ・システムを採用することで良好なウェイトバランスを得ています。
カセットホルダーに高剛性・高比重のファインセラミックコンポジット材を採用しており、高い剛性によって不要振動を低減しています。また、カセットリッドにアルミ押し出し材を使用することでさらなる精度アップを図っています。
カセットスタビライザーを採用しており、テープがメカデッキに装填されると同時に、カセットドアの内側に設けられたスタビライザーがカセットハーフをしっかり固定し、テープの振動を抑え込みます。
ドルビーHXプロを搭載しており、実効バイアス量を1/1000秒単位で最適値にコントロールすることでオーバーバイアスを防ぎ、高音域のリニアリティを改善しています。
また、ドルビーHXプロは録音時にのみ働くため、録音したテープはどのデッキで再生しても効果を発揮します。
スーパーバイアスを採用しており、バイアス信号の周波数を大幅にシフトアップすることでオーディオ信号との周波数差を拡大し、相互干渉によるビートノイズや混変調歪を抑えています。
内蔵のオシレーター(発振器)により、使用するテープに合わせてバイアス値を約±20%の範囲で微調整できるバイアスキャリブレーション機能を搭載しています。
また、テープ感度による録音・再生のレベル差を無くす録音キャリブレーション機能を搭載しています。
ソニーのリモコン対応CDプレイヤーを組み合わせることで、CDシンクロ録音が可能です。
FL管を採用した電子カウンターを搭載しています。分秒表示のリニアタイプで、残り時間がわかりやすい減算機能付きとなっています。
また、音楽信号のピーク値表示とピークホールド機能を装備したピークレベルメーターを搭載しています。
再生時の操作をシンプル化したオートモニター機能を搭載しており、プレイボタンを押すと自動的にSourceポジションからTapeポジションに切替ります。
リモコンにより、ディスプレイの全点灯と消灯の切り替えが可能です。
前後30曲目までの頭出しが素早く行えるマルチAMS機能を搭載しています。
オートスペースREC MUTE機能を搭載しており、録音時もしくは録音ポーズ時にREC
MUTEボタンを押すと、自動的に約4秒間無音状態を記録し、その分だけテープを送って一時停止します。
パワーローディング機構を採用しており、カセットドアを閉じずにプレイ/早送り/巻戻しなどの操作ボタンを押すと、自動的にカセットがメカデッキにローディングされ、各動作モードに移行します。
この一連の動作はリモコン操作時にも同様に行えます。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | カセットデッキ |
形式 | 4トラック2チャンネル |
ヘッド | 消去:1 録音:1 再生:1 |
モーター | DCサーボモーター:1 DCモーター:1 モーター:1 |
SN比 | 57dB(EIAJ、ドルビーNR off、ピークレベル、メタルテープ) 80dB(ドルビーNR S、ピークレベル、メタルテープ、聴感補正) |
周波数特性 | 20Hz~20kHz ±3dB(EIAJ、-20dB録音、メタルテープ) 20Hz~16kHz ±3dB(-4dB録音、メタルテープ) |
ワウ・フラッター (EIAJ) |
±0.09%Wpeak 0.045%WRMS |
歪率(EIAJ) | 1.5%(第3次高調波歪率、基準録音レベル250nWb/m、315Hz、正弦波、メタルテープ) |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 17W |
外形寸法 | 幅430x高さ125x奥行295mm |
重量 | 4.8kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RM-J701 |