SONY TC-K555ESR
¥105,000(1988年発売)
解説
TC-K555ESXをベースに、バイアス周波数の大幅なシフトアップによる高域分解能の向上などによって音質をさらに改善したカセットデッキ。
音を汚す不要振動を徹底して排除するため、ミッドシップドライブ・システムを採用しています。
メカデッキと電源部をシャーシ中央に配置し、操作コントロール系とオーディオ回路を左右両サイドに分離した構成を採用しています。これにより4個の脚部にほぼ均等な重量がかかる良好なウェイトバランスを実現しています。
さらに、シャーシ内部をU字形のインナーシャーシでほぼ3等分することでトータルな剛性を高め、防振性の高い剛体構造を得るとともに、各ブロック相互の電磁的干渉を排除しています。
メカニズム部には、クローズドループ・デュアルキャプスタン方式を採用しており、テープ走行を安定化させ、ワウ・フラッター特性の向上やモジュレーションのイズの低減、安定したヘッドタッチなどのメリットを得ています。
また、キャプスタン駆動には回転ムラの少ない3相リニアトルクBSLモーターによるダイレクトドライブを採用しており、さらにクォーツロック・サーボにより優れた特性を実現しています。
バイアス周波数を大幅にシフトアップしたスーパーバイアスを採用しており、音楽信号との周波数差を拡大することで、ビートノイズや今変調歪を低減するとともに、高域の分解能を向上させています。
ヘッドにはLC-OFC巻線を採用したレーザーアモルファスヘッドを採用しています。さらに、録音/再生用それぞれのヘッドの正確なアジマス精度が得られ、ヘッドタッチも均一な独立懸架3ヘッド方式を採用することで、ヘッドの能力を引出しています。
オーディオ回路は、録音アンプと再生アンプを独立した基板にまとめ、十分に距離をもたせて上下2段に配置し、録・再アンプ間の干渉を排除しています。また、全段L/RツインモノDCアンプ構成とすることでチャンネル間の干渉を抑えています。
キャリブレーション機能を搭載しており、内蔵のオシレーターにより録音バイアス/録音レベルを厳密に調整できます。また、メーターも調整モードに切替ります。
録音イコライザーの高域特性を3段階に切替え可能です。
ピークホールドとリアルタイムのピーク値を同時表示でき、見やすさをさらに高めたワイドレンジ・ピークプログラムメーターを搭載しています。
減算機能付きリニア電子カウンターを搭載しています。
ドルビーNR・B-Cタイプを搭載しています。
メモリーストップ/プレイ機能を搭載しています。
Type I/II/IVのオートテープセレクターを搭載しています。
オートスペース付きRec Mute機能を搭載しています。
カセットローディング時のテープたるみ防止機構を搭載しています。
別売りタイマーにより連続留守録音と目覚まし再生が可能です。
ボリューム付きの金メッキヘッドホン端子を搭載しています。
サイドウッドが付属しています。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | カセットデッキ |
ヘッド | 消去:1 録音:1 再生:1 |
モーター | リニアトルクBSL D.D.モーター:1 DCモーター:1 |
SN比(EIAJ) | 56dB(Dolby off、Metal-Sカセット) 73dB(Dolby NR C、ピークレベル、Metal-Sカセット) |
周波数特性 | 20Hz~20kHz ±3dB(EIAJ、Metal-Sカセット) |
周波数範囲 | 15Hz~22kHz(EIAJ、Metal-Sカセット) |
ワウ・フラッター (EIAJ) |
±0.04%Wpeak 0.025%WRMS |
歪率 | 0.5%(EIAJ、Metal-Sカセット) |
消費電力 | 27W |
外形寸法 | 幅470x高さ125x奥行350mm サイドウッド取外し時:幅430mm |
重量 | 10.5kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RM-99 |