SONY TC-K333ESR
¥85,000(1988年発売)
解説
TC-K555ESRの設計思想を継承して誕生したカセットデッキ。
ミッドシップドライブ・システムを採用しており、メカデッキと電源部を中央に配し、コントロール系とオーディオ回路を左右両サイドに分離配置することで、4個の脚部にほぼ均等な重量がかかる良好なウェイトバランスを実現しています。また、内部をほぼ3等分するインナーシャーシを採用することで、剛性をさらに向上させるとともに、各ブロック間の相互干渉を排除しています。
ヘッドを中心に配した2組のキャプスタンとピンチローラーでテープを挟み込み、テープ走行を安定させるクローズドループ・デュアルキャプスタン方式を採用しています。これにより、モジュレーションノイズの低減などのメリットを得ています。
また、キャプスタン駆動には3相リニアトルクBSLモーターによるダイレクトドライブを採用しており、さらにクォーツロックサーボを採用することで、優れた特性と正確なテープスピードを得ています。
バイアス周波数を大幅にシフトアップするスーパーバイアスを採用しており、音楽信号との周波数差を拡大することで、ビートノイズや混変調歪を低減するとともに、高域の分解能を向上させています。
録音ヘッドと再生ヘッドそれぞれの正確なアジマス精度が得られ、さらに均一なヘッドタッチを可能にするソニー独自の独立懸架3ヘッド方式を採用しています。さらに、ヘッドにはLC-OFC巻線によるレーザーアモルファスヘッドを採用しています。
録音アンプ、再生アンプを独立した基板にまとめ、上下2段に配置することで相互干渉を抑えています。さらに、全段L/RツインモノDCアンプ構成とすることでチャンネル間の干渉も防止しています。
録音時のバイアス値を±20%の範囲で微調整できるバイアスキャリブレーションや、録音レベルキャリブレーションを搭載しています。
ピークホールドとリアルタイムのピーク値を同時表示することで見やすさをさらに高めたワイドレンジ・ピークプログラムメーターを搭載しています。
減算機能付きリニア電子カウンターを搭載しています。
ドルビーNR・B-Cタイプを搭載しています。
メモリーストップ/プレイ機能を搭載しています。
TypeI/II/IVのオートテープセレクターを搭載しています。
オートスペース付きRec Mute機能を搭載しています。
カセットローディング時のテープたるみ防止機構を搭載しています。
別売りタイマーにより連続留守録音や目覚まし再生が可能です。
ボリューム付きの金メッキヘッドホン端子を搭載しています。
サイドウッドが付属しています。
ソフトイジェクトを採用しています。
機種の定格
型式 | カセットデッキ |
ヘッド | 消去:1 録音:1 再生:1 |
モーター | リニアトルクBSL D.D.モーター:1 DCモーター:1 |
SN比(EIAJ) | 56dB(Dolby off、Metal-Sカセット) 73dB(Dolby NR C、ピークレベル、Metal-Sカセット) |
周波数特性 | 20Hz~20kHz ±3dB(EIAJ、Metal-Sカセット) |
周波数範囲 | 15Hz~22kHz(EIAJ、Metal-Sカセット) |
ワウ・フラッター (EIAJ) |
±0.04%Wpeak 0.025%WRMS |
歪率 | 0.5%(EIAJ、Metal-Sカセット) |
消費電力 | 27W |
外形寸法 | 幅470x高さ125x奥行350mm サイドウッド取外し時:幅430mm |
重量 | 9.5kg |