
SONY SCD-XA777ES
オープン価格(¥250,000前後、2001年9月1日発売)
解説
リファレンスプレイヤーとして開発されたESシリーズのSACDプレイヤー。
SACDのマルチチャンネル再生に対応しており、通常のステレオ再生に加えて5.1chマルチチャンネルディスクの再生が可能です。
D/A変換部には新開発のスーパーオーディオD/Aコンバーターを搭載しています。
このコンバーターはDSDフィルターとCD用デジタルフィルター、新方式マルチレベルD/Aコンバーターを1チップ化したデバイスです。特にマルチレベルD/Aコンバーターは1チャンネルあたり67個の1ビットD/Aコンバーターで構成されており、個々の出力を合成(積算)することで総合的な出力を得ています。また、同じ出力レベルを得る時にも出力がONになってるコンバーターの組み合わせはその都度ランダムとなっており、組み合わせが固定される事で発生するコンバーターの癖が音に出るのを防ぎ、歪の平準化を図っています。
また、このマルチレベルD/Aコンバーター方式では個々のコンバーターに超高速動作を要求しないため、デジタルノイズの発生が抑えられ、アナログオーディオ回路に対して影響を与えにくいというメリットもあります。
TRI Power D/Aコンバーターシステムを採用しており、ステレオ再生時のS/N比を大幅に改善しています。
この方式ではマルチチャンネルSACD再生用に搭載した6チャンネル分のD/Aコンバーターを利用し、D/Aコンバーターの3チャンネル分ずつを2チャンネルのD/A変換に割り当てています。1チャンネルあたり3個のコンバーター出力を合成すると、音楽信号は3倍になりますが、ランダム成分であるノイズは√3倍にしかならず、相対的なS/N比を大幅に改善できます。
ピックアップ部にはツインレーザーピックアップを採用しています。
また、サーボ回路にはハイプレシジョンデジタルサーボを採用しています。
電源部には漏洩磁束と振動の少ないRコアトランスを採用しており、オーディオ系用とデジタル・制御系用の合計2個搭載し、オーディオ回路へのデジタルノイズの干渉を抑えています。
アナログ出力端子には金メッキ端子を採用しています。
マルチチャンネルマネジメント機能を装備しており、想定される8通りのスピーカー環境に対応したセッティングプログラムを装備しています。
この機能では、マルチチャンネルダイレクト出力、5chラージスピーカー+サブウーファー、5chラージスピーカー、5chスモールスピーカー+サブウーファー、フロントラージスピーカー+スモールセンター/サラウンドスピーカー+サブウーファー、フロントラージスピーカー+スモールセンター/サラウンドスピーカー、センター無しラージスピーカー+サブウーファー、センター無しラージスピーカーが選べます。
さらに、選択したモードをsあらにチューンアップするため、音を聞きながらフロントとセンターのバランス(Cntr Balance)、フロントとサラウンドスピーカーのバランス(Surr Balance)、フロントとサブウーファー間のバランス(SW Balance)調整がリモコンで行えます。
シャーシにはFBシャーシを採用しており、脚部には偏心インシュレーターを装備しています。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | SACDプレイヤー |
再生周波数範囲 | SACD:2Hz~100kHz |
周波数特性 | SACD:2Hz~50kHz -3dB CD:2Hz~20kHz |
ダイナミックレンジ | SACD:108dB以上 CD:100dB以上 |
全高調波歪率 | SACD:0.0012%以下 CD:0.0017%以下 |
ワウフラッター | 測定限界以下 |
デジタル出力 | 光:-18dBm 同軸:0.5Vp-p ※CD再生時のみ |
アナログ出力 | アンバランス:2Vrms ヘッドホン:10mW/32Ω |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 28W |
外形寸法 | 幅430x高さ130x奥行380mm |
重量 | 約16kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RM-SX700 |