
SONY SCD-XA333ES
オープン価格(¥110,000前後、2001年9月1日発売)
解説
マルチチャンネルSACDに対応したESシリーズのSACDプレイヤー。
D/A変換部には新開発のスーパーオーディオD/Aコンバーターを搭載しています。
このコンバーターはDSDフィルターとCD用デジタルフィルター、新方式マルチレベルD/Aコンバーターを1チップ化したデバイスです。特にマルチレベルD/Aコンバーターは1チャンネルあたり67個の1ビットD/Aコンバーターで構成されており、個々の出力を合成(積算)することで総合的な出力を得ています。また、同じ出力レベルを得る時にも出力がONになってるコンバーターの組み合わせはその都度ランダムとなっており、組み合わせが固定される事で発生するコンバーターの癖が音に出るのを防ぎ、歪の平準化を図っています。
また、このマルチレベルD/Aコンバーター方式では個々のコンバーターに超高速動作を要求しないため、デジタルノイズの発生が抑えられ、アナログオーディオ回路に対して影響を与えにくいというメリットもあります。
ピックアップ部にはツインレーザーピックアップを採用しています。
また、サーボ回路にはハイプレシジョンデジタルサーボを採用しています。
電源部には漏洩磁束と振動の少ないRコアトランスををオーディオ系用とデジタル・制御系用にそれぞれ搭載し、オーディオ回路へのデジタルノイズの干渉を抑えています。
アナログ出力端子には金メッキ端子を採用しています。
マルチチャンネルマネジメント機能を装備しており、想定される8通りのスピーカー環境に対応したセッティングプログラムを装備しています。
この機能では、マルチチャンネルダイレクト出力、5chラージスピーカー+サブウーファー、5chラージスピーカー、5chスモールスピーカー+サブウーファー、フロントラージスピーカー+スモールセンター/サラウンドスピーカー+サブウーファー、フロントラージスピーカー+スモールセンター/サラウンドスピーカー、センター無しラージスピーカー+サブウーファー、センター無しラージスピーカーが選べます。
さらに、選択したモードをsあらにチューンアップするため、音を聞きながらフロントとセンターのバランス(Cntr Balance)、フロントとサラウンドスピーカーのバランス(Surr Balance)、フロントとサブウーファー間のバランス(SW Balance)調整がリモコンで行えます。
シャーシにはSCD-1にも採用されたBPシャーシを採用しています。
このシャーシは金属板のベース(Base)に支柱(Pillar)を立て、そこに側板や天板を取り付けていく方式で、構成素材そのものの強度を上げる事でシンプルな構造で十分な剛性を実現しています。また、この方式には内部により広いスペースが確保され、各回路ブロックをゆとりを持ってレイアウトできるメリットがあります。
脚部には偏心インシュレーターを装備しています。
偏心インシュレーターは、シャーシとの接合部がセンターからオフセットしてあり、インシュレーター下部からの振動が接合部に到達した時点で互いに打ち消すよう作用する事でシャーシ内部への振動伝達を低減しています。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | SACDプレイヤー |
再生周波数範囲 | SACD:2Hz~100kHz |
周波数特性 | SACD:2Hz~50kHz -3dB CD:2Hz~20kHz |
ダイナミックレンジ | SACD:106dB以上 CD:100dB以上 |
全高調波歪率 | SACD:0.0015%以下 CD:0.0018%以下 |
ワウフラッター | 測定限界以下 |
デジタル出力 | 光:-18dBm 同軸:0.5Vp-p ※CD再生時のみ |
アナログ出力 | アンバランス:2Vrms ヘッドホン:10mW/32Ω |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 23W |
外形寸法 | 幅430x高さ130x奥行380mm |
重量 | 約9.5kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RM-SX700 |