SONY MDS-S39
¥44,000(1998年発売)
解説
パソコンとつないでMD編集も可能な幅280mmサイズのMDデッキ。
ワイドビットストリーム技術を導入しており、新開発のATRAC用第4.5世代DSPをキーデバイスとし、A/D変換部、サンプリングレートコンバーター、D/A変換部までデジタルデータの信号処理をオーバー16ビットの精度で行うことで音質の向上を実現しています。
第4.5世代にあたるATRAC用DSPには、新たに適応高域制御技術を開発し、高域の再現性や自然な音の広がり感を向上させています。これは、人間の聴感に基づき限られたデータを有効に使う技術で、入力信号に応じて、量子化ビット数が少ないと歪感の悪化を感じる信号では高域を制限して量子化ビット数を増加させ、量子化ビット数不足の影響が少ない複雑な周波数成分を含む信号では、高い周波数まで再生帯域を延ばして高域の再現性を向上させるように動作します。
この適応高域制御技術とワイドビットストリームでの演算語長の拡大が相まって信号処理制度が向上しており、従来に比べ、全高調波歪率が約8dB改善されています。
32kHzや48kHzの各サンプリング周波数を44.1kHzに自動変換するサンプリングレートコンバーターを搭載しています。
ミュージックシンクロ機能を搭載しており、リモコンのミュージックシンクロ・ボタンを押した後に接続した機器の演奏を開始させるだけで、音楽信号の入力を感知して自動的に録音を開始します。
タイムマシン録音機能を搭載しており、録音ポーズ状態でマルチジョグダイヤルを押すと最大6秒前の音に遡ってディスクに録音されます。
ディスクを表示の2倍の長さで使用できるモノラル録音・再生機能を搭載しています。
曲を分割(DIVIDE)、連結(COMBINE)、移動(MOVE)できるTOC EDTI機能を搭載しています。さらに、直前の編集操作をキャンセルしてやり直しができるUNDO機能を搭載しています。
また、リハーサル機能を搭載しており、COMBINEやDIVIDEでの編集ポイントを確認しながら決めることができます。編集ポイントの移動はDIVIDEの編集点を分/秒/フレーム(約0.01秒)単位で微調整できます。
1曲内の指定した2点間を簡単な操作で消去できるA-B ERASE機能を搭載しています。
ディスク名や曲名を約1,700文字までディスクに記録できるタイトル機能を搭載しています。
従来のアルファベットや数字、記号に加え、カタカナ文字も入力ができ、入力は本体及びリモコンから行えます。
デジタル録音はSCMS(シリアルコピーマネージメントシステム)により、1世代に限り可能で、2世代以降のデジタル録音はできません。
別売りのMD-PCリンクキットPCLK-MD1を使用することでパソコンとの接続が可能です。
これにより、MDデッキの基本操作やディスク編集、漢字・ひらがな文字入力などが行えます。
デジタル録音時に3秒以上の無音部を自動的に約3秒に揃えるスマートスペース機能を搭載しています。
別売りタイマーと組み合わせて録音・再生が出来るタイマースタンバイ機能を搭載しています。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
ブラックとシルバーの2種類のバリエーションがありました。
機種の定格
型式 | MDデッキ |
A/Dコンバーター | 20bit⊿∑ |
D/Aコンバーター | ハイブリッドパルスD/Aコンバーター |
音声圧縮方式 | ATRAC |
録音・再生時間 | ステレオ:最長74分 モノラル:最長148分 |
周波数特性 | 5Hz~20kHz ±0.3dB |
ダイナミックレンジ | 96dB以上(再生時) |
SN比 | 96dB以上(再生時) |
全高調波歪率 | 0.004%以下(再生時) |
ワウ・フラッター | 測定限界(0.001%W・peak)以下 |
入力端子 | ライン:1系統 光デジタル:2系統 |
出力端子 | ライン:1系統 光デジタル:1系統 ヘッドホン:1系統 |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 11W |
外形寸法 | 幅280x高さ90x奥行287mm |
重量 | 約2.8kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RM-D28M |
別売 | MD-PCリンクキット PCLK-MD1(¥15,000) |