オーディオの足跡

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DTC-57ESの画像
 解説 

最新鋭のパルスD/Aコンバーターや、様々な機能を搭載したSCMS対応のDATデッキ。

SCMS(シリアルコピーマネージメントシステム)を搭載しており、従来は不可能だったCDプレイヤーからのデジタル→デジタル録音が一世代分のみ可能となっています。
SCMS対応DATデッキでは、CDをマスターにしてデジタル→デジタル録音できますが、録音して得たテープをマスターにしてのデジタル→デジタル録音は行えません。また、アナログ入力で録音したテープの場合、そのテープをマスターにして一世代のデジタル→デジタル録音は可能ですが、このテープをマスターにして二世代目のデジタル→デジタル録音ができません。
衛星放送の場合、デジタル音声出力をデジタル録音したテープをもとにデジタルで二世代目のテープを作る事も可能です。
いずれの場合でもアナログ入出力のみでの繰り返し録音は可能です。

キャプスタン用とヘッドドラム回転用にそれぞれ専用のダイレクト・ドライブモーターを配し、リール用にも専用のモーターを使用した2D.D.+1リールモーターメカニズムを採用しています。
また、カセットコンパートメントには正立透視型のコンパートメントを採用しています。

A/Dコンバーターには1bitタイプA/Dコンバーターを搭載しており、A/D変換にともない発生する不要スペクトラムを音楽信号の帯域から遙かかなたにシフトさせることができるため、折返し雑音の発生を防ぐために挿入されるローパスフィルターも、ゆるやかな特性を持った軽いタイプとなっています。
これにより、位相特性や群遅延特性の劣化を最小限に抑えています。

D/A変換部には1bitタイプのパルスD/Aコンバーターを採用しています。
このD/Aコンバーターは、1つの電流源を1つの電子スイッチで毎秒5000満開という高速でON/OFFすることで、音楽信号をパルスの粗密波として表現する方式となっており、原理的にグリッチやゼロクロス歪や微分非直線歪の発生がなく、自然な音質を得ています。

モーターサーボを大幅にソフトウェア化したソフトウェアサーボを採用しています。
ソフトウェアサーボでは、ソフトウェアの設定のみで多彩なコントロールができるため、サーチなどでもテープに負担をかけないように走り始めと停止直前はゆっくり、走行途上は最大約200倍速(標準速度時)の高速サーチを実現しています。
また、音出し時間の短縮や、キュー/レビュー音の改善にも役立っています。

エラー訂正やRAMコントロール、デジタルI/Oなどの信号処理を1個に集積した新開発の第2世代LSIを採用しています。このLSIは、1個でゲート数に換算して2万ゲートの集積度となっています。
また、ソフトウェアサーボやメカニズムコントロールなどを制御するマイコンも1個のLSIに集約しており、部品点数の大幅削減やシンプルな基板構成を可能にし、信頼性の向上やエラー訂正能力の向上を実現しています。

DATならではのサブコード機能を搭載しています。
スタートIDは曲の頭などを示すサブコードで、スタートIDの書き込みは曲の開始時など自動的に書き込まれるオートと、自分の好きな位置に書き込めるマニュアルの2モードが可能です。また、必要に応じて消去も可能となっています。
スキップIDはテープの再生時に飛ばして聴きたい部分の頭に書き込んでおくIDで、再生中にスキップIDを見つけると次のスタートIDまで自動的に早送りされます。スキップIDは後から消去することも可能です。
エンドEDは、必要な部分の最後に書き込んでおくと、そこをテープの最後と見なし、再生時はオートリワインド、早送り時はストップします。

再生時にマニュアルで行うスタートIDの書き込み及びスキップID/エンドIDの書き込み、A⇔Bリピートのポイント書き込みにリハーサル機能を搭載しています。
リハーサル中は、音を聴いて確認しながらポイントを前後に0.3秒単位で移動可能で、移動時間はディスプレイに表示されます。これにより容易にジャストポイントに書き込むことができます。また、すでに書き込まれたスタートIDも、リハーサルしながら修正ができます。

スタートIDにはプログラムナンバーを振ることができ、再生の際にそのナンバーを10キーで指定するだけでダイレクトに選曲できます。プログラムナンバーは録音時にオートで降られるほか、スタートIDをマニュアルで書き込む際にも振ることが出来ます。

ワンタッチでテープの頭からナンバーを降りなおすリナンバー機能を搭載しています。

余裕を持って曲頭を再生できるよう、スタートIDを0.3秒ずつ前につけ直しながらリナンバーするシフトリナンバー機能を搭載しています。

テープトップからの絶対時間を示すアブソリュートタイムの記録が可能です。

デート機能を搭載しており、内蔵した専用の時計を基に、自動的にサブコードに現在の年/月/日/曜日/時/分/秒/AM/PMを記録でき、再生中いつでも呼び出して見る事が可能です。

今聴いている曲を基準とし、AMSボタンを押す回数に応じて前後の曲が頭出しできるAMSプレイが可能です。

プログラムナンバーサーチを搭載しており、10キーとプレイボタンを併用することで、押した数字のプログラムナンバーが記録されている曲を直接頭出しできます。

ミュージックスキャン機能を搭載しており、スタートIDを次々と探して約8秒間ずつ再生できます。

指定のプログラムナンバー及びテープ全体のリピートが可能です。

エンドサーチ機能を搭載しており、エンドIDあるいは1度も録音したことがない未録音部を素早く探すことが可能です。

付属のリモコンを使用することで、プログラムナンバー(曲)を好きな順に並べ替えて再生する99曲のRMSプレイが可能です。

最長4時間(DT-120R使用時)の連続録音が可能なロングプレイモードを搭載しています。

アナログ入力録音及びテープからのデジタル出力/ラインアウト出力再生でフェードイン/フェードアウトが可能です。
フェードイン/アウトタイムはそれぞれ個別に、急速変化の0.2秒からゆるやかな15秒の範囲で設定できます。また、ポーズ機能と連動しているので、DATテープをマスターとしてカセットへ編集録音する際にも活用できます。

光と同軸の2種類のデジタル入出力端子を搭載しています。光入力と同軸入力の切替えはフロントパネルのスイッチで可能です。また、光入力はケーブルによるジッターを吸収するサーボ型のデジタル・シグナル・ノーマライザー回路を使用しています。

デジタルピークマージン表示が可能で、録音の際にあとどのくらい録音レベルに余裕があるかをdB単位でデジタル表示が可能です。

本体の殆どの操作が可能なワイヤレスリモコンが付属しています。
また、このリモコンによりソニーのリモコン対応CDプレイヤーの選曲、ポーズといった操作も行えます。さらに、本体とCDプレイヤー双方に向けて操作することで、本体の録音ポーズ解除に続いてCDの演奏をスタートさせるワイヤレスCDシンクロ録音も可能です。

デジタルピークレベルメーターを利用したfsマップ機能によりテープ上のおおよその位置にどのサンプリング周波数で録音されているかを視覚的に知ることができます。
メーターの上段が点灯している部分は32kHz、下段は48kHz、両方点灯している場合は44.1kHzで録音されていることを表します。

ゴールドとブラックの2種類のバリエーションがありました。
また、リモコンはそれぞれのデザインに合わせたカラーのものが付属していました。

機種の定格
型式 DATデッキ
チャンネル数 2チャンネルステレオ
サンプリング周波数/量子化ビット数 48kHz/16ビット直線(録音/再生)
44.1kHz/16ビット直線(Digital inのみ録音/再生)
32kHz/16ビット直線(Digital inのみ録音/再生)
32kHz/12ビット非直線(録音/再生)
エラー訂正 ダブルエンコーデッドリードソロモンコード
エンファシス プリエンファシス(録音時、アナログ入力に対して)offに固定
ディエンファシス(再生時)on/off自動切換
変調方式 8-10変換
周波数特性 2Hz~22kHz ±0.5dB
ダイナミックレンジ 92dB以上(録音時、エンファシスoff)
SN比 92dB以上(録音時、エンファシスoff)
全高調波歪率 0.0045%以下(1kHz)
ワウ・フラッター 測定限界(±0.001% W.Peak)以下
インターフェース アナログLine in/out(ピンジャック)
デジタル in/out(EIAJ準拠同軸及び光)
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 24W
外形寸法 幅470x高さ125x奥行350mm
サイドウッド取外し時:幅430mm
重量 約8.2kg
付属 ゴールド:ワイヤレスリモコン RM-D57A/D
ブラック:ワイヤレスリモコン RM-D57A