オーディオの足跡

PR:SONY/ESPRITの製品をヤフオク!で検索
PR:ヤフオク!で中古オーディオを検索

DTC-2000ESの画像
 解説 

DATの性能・音質を引き出すため、録音機としての機能を徹底追及する中から生まれたリファレンスDATデッキ。

アナログ入力による録音では、従来の48kHzモード(標準)、32kHz・LPモードに加え、44.1kHzモードが設けられています。これによりCDフォーマットと同一の録音が可能dえす。

フロントパネルに金メッキ・マイクロホン入力端子(標準ジャックx2)を搭載しています。さらに、ローノイズ設計のマイクロホンアンプを搭載しており、ステレオ生録音が可能です。

録音時に高音域のオーディオ信号を強調して録音し、再生時には逆特性でもとのオーディオ信号レベルへ戻し、耳障りなノイズを低減する録音エンファシスのオン/オフ切替えが可能とあんっています。
また、再生時にはエンファシスの有無を自動的に検知し切替えます。

コピープロテクションとしてSCMS(シリアルコピーマネージメントシステム)が採用されています。
SCMSは、CDをマスターとして1世代分に限りデジタル→デジタル録音が可能で、録音して得たテープを元に2世代目以降のデジタル→デジタル録音はできません。また、アナログ入力で録音したソースを元にした場合も同様に、1世代分のデジタル→デジタル録音は可能ですが、2世代目以降のデジタル→デジタル録音ができません。
アナログ入出力のみを使う場合にはSCMSの制限を受けずに繰り返し録音することができます。

録音/再生を行う1組2個のヘッドに加え、モニター専用に1組2個のヘッドを設けた4ヘッド構成のヘッドドラムを搭載しています。これにより、録音しながらテープ再生も同時に行える録音同時モニターが可能です。

キャプスタン用、テープの早送り/巻戻しを行うサプライ/テイクアップの両リール用、ヘッドドラム回転用に、それぞれ独立のダイレクト・ドライブモーターを使用した4D.D.モーターメカニズムを搭載しています。
各役割ごとにベルト伝達をともなわない専用のモーターを設けたことでモーターの負担を軽減し、テープ走行の精度と安定性を高めてます。

A/Dコンバーターに、1ビット方式のモジュレーションを内蔵した新開発のパルスA/Dコンバーターを搭載しています。64倍オーバーサンプリングと5次ノイズシェイピングの高速・高精度演算を実行する事で優れたSN比を獲得しています。
また、サンプリングレートを戻すためのデジタル演算を行うデシメーションフィルターとは分離させ、独立構成としたことでアナログ信号を扱うモジュレーター部へのノイズの影響を軽減しています。

デシメーションフィルターとSBM(スーパービットマッピング)を内蔵した新開発のSBMデジタルフィルターを搭載しています。
デシメーションフィルター部では総合213次におよぶ高精度デジタル演算を実行することで、120dB以上の元推力を獲得することで折返し雑音を追放しています。
また、SBM部では、可聴帯域内に均一に分布する量子化ノイズを人の聴感特性に合わせて耳につき難い高域へシフトするとともに、通常は切り捨てられる下位4ビットの情報をノイズシェイピングの原理を利用して上位16ビットへ織り込むことで、大幅なノイズ低減を実現しています。

マスタークロックをA/Dコンバーターの間近に設置し、高純度なクロック信号を送込むA/Dダイレクトシンク回路を搭載しています。

D/A変換部には、ソニー独自の高精度演算方式を導入し、パルス出力の高密度化を実現したアドバンスト・パルスD/Aコンバーターを採用しています。片チャンネル4D/A出力、両チャンネル8D/A出力の1チップICを用い、コンプリメンタリーPLM動作(互いに補数関係にあるパルス波2出力を差動合成)を行うことで、高調波歪の発生を低減しています。
また、DTC-2000ESでは、このアドバンスト・パルスD/AコンバーターICを左右チャンネル独立で2チップ使用することで、セパレーション特性をさらに高めています。

うず電流による磁気歪の発生を抑えるとともに、回路の低インピーダンス化を図るため、シャーシ内部を銅メッキ処理した高剛性シャーシを採用しています。また、天板に高剛性アルミトッププレートを採用し、脚部にセラミックインシュレーターを採用することで剛性をさらに高めてます。

マイコン制御によるモーターサーボを大幅にソフトウェア化したソフトウェアサーボを採用しています。
これにより、テープに余分な負担をかけないよう、サーチ時には走り始めと停止直前はゆっくり、走行の途上では最大200倍速(標準時)の高速かつスムーズなサーチ動作を実現しています。
また、ソフトウェアサーボは、音出し時間の短縮やキュー/レビュー動作時の操作性を向上する効果も得ています。

エラー訂正やデジタルI/Oなどのデジタル信号処理を行うLSIに、より一層の高集積度化を実現した第3世代LSIを搭載しています。これにより基板構成をシンプルにするとともに、信頼性やエラー訂正能力を高めてます。

DATの特長でもあるサブコード機能を搭載しており、スタートID、スキップID、エンドIDの設定や消去が可能です。
スタートIDは曲の頭などを示すサブコードで、曲の開始時に自動的に書き込まれるオートと、自分の好きな位置(スタートID直後、SPモード時は9秒間、LPモード時は18秒間を除く)に書き込めるマニュアルの2モードを搭載しています。
スキップIDは、テープの再生時に飛ばして聴きたい部分の頭に書き込んでおくIDで、再生中にスキップiDを見つけると次のスタートIDまで自動的に早送りできます。
エンドIDは、書き込まれた部分をテープの最後と見なすコードで、再生時はオートリワインド、早送り時はストップします。

再生時マニュアルで行うスタートIDの書き込みおよびスキップID/エンドIDの書き込み、A-Bリピートのポイント書き込みにリハーサル機能を搭載しています。
リハーサル中は音を聴いて確認しながらポイントを前後に0.3秒単位で移動可能です。移動時間はディスプレイに表示され、容易にジャストポイントに書き込む事ができます。また、すでに書き込まれたスタートIDの修正も可能です。

スタートIDにはプログラムナンバーを振ることができ、再生の際にそのナンバーを10キーで指定するだけでダイレクトに選曲ができます。プログラムナンバーは録音時に自動で振られるほか、リナンバーの操作によって振りなおすことができます。

スタートIDを追加したり消去したりすることで、プログラムナンバーが不揃いな場合に対応するため、リナンバー機能を搭載しています。この機能では、ワンタッチでテープの頭からナンバーを振り直します。

スタートIDを0.3秒ずつ前につけ直しながらリナンバーするシフトシナンバー機能を搭載しています。

テープトップからの絶対時間を示すアブソリュートタイムの記録が可能です。

デート機能を搭載しており、内蔵した専用時計により、録音の際に自動的にサブコード部分に年/月/日/曜日/時/分/秒/AM/PMを記録できます。

タイムサーチ機能を搭載しており、アブソリュートタイムの記録されたテープを使用している際に、これを利用してテープを分単位で前後に移動させ、再生や曲探しができます。

アブソリュートタイムサーチを搭載しており、頭出ししたいヶ所のアブソリュートタイムを時/分/秒で直接10キー入力することにより、素早く目標箇所をサーチできます。

今聴いている曲を基準とし、AMSを押す回数に応じて前後の曲が頭出しできるAMSプレイが可能です。
また、AMSボタンと10キーを併用することで、その数字に応じた曲数分の前後頭出しが行えるAMSサーチも搭載しています。

プログラムナンバーサーチを搭載しており、10キーとプレイボタンの併用により、押した数字のプログラムナンバーが記録されている曲を直接頭出しできます。

ミュージックスキャン機能を搭載しており、スタートIDを次々と探して約8秒間ずつ再生できます。
また、DTC-2000ESでは1秒~15秒の範囲で再生時間を変える事もできます。

指定のプログラムナンバーおよびテープ全体のリピート再生が可能です。
さらに、DTC-2000ESでは指定のポイント間を繰り返すA-Bリピートも可能です。

エンドサーチを搭載しており、エンドIDあるいは1度も録音したことがない未録音部を素早く探すことができます。

付属のリモコンを使用することで、プログラムナンバーを好きな順に並べ替えて再生する99曲のRMSプレイが可能です。

最長4時間(DT-120使用時)の連続録音が可能です。

デジタル・フェードイン/アウトを搭載しており、録音や再生中にフェードイン/アウトが行えます。フェードイン/アウトタイムは1秒から15秒の範囲で設定でき、さらにポーズ機能と連動しています。

光と同軸の2種類のデジタル入出力端子を搭載しています。光と同軸の切替えはフロントパネルのスイッチで行えます。
また、光入力はケーブルによるジッターを吸収するサーボ型のデジタル・シグナル・ノーマライザー回路を使用しています。
さらに、DTC-2000ESではデジタル出力をOFFにすることも可能です。

デジタルピークマージン表示機能を搭載しており、録音の際にあとどのくらい記憶レベルに余裕があるかをdB単位でデジタル表示できます。

固定と可変の2系統の出力端子を搭載しています。

本体の殆どの操作が可能なワイヤレスリモコンが付属しています。
また、ソニーのリモコン対応CDプレイヤーの選曲やポーズといった操作や、CDシンクロ録音操作が可能です。

デジタルピークレベルメーターを利用したfsマップ機能により、テープ上のおおよその位置にどのサンプリング周波数で録音されているかを視覚的に知る事ができます。

CDのQコードデコード機能を搭載しています。これにより、CDをデジタル入力で録音する際に、デジタルインターフェース上の曲間情報であるQコードをデコードし、自動的に正確なスタートIDを書き込む事が可能です。

機種の定格
型式 DATデッキ
記録方式 回転ヘッド方式
周波数特性 2Hz~22kHz ±0.5dB
全高調波歪率 0.0035%以下(EIAJ、ライン入力)
SN比 94dB以上(EIAJ、ライン入力)
ダイナミックレンジ 94dB以上(EIAJ、ライン入力)
ワウ・フラッター 測定限界(±0.001%Wpeak)以下(EIAJ)
入力端子 マイク:2系統(標準ジャック)
ライン:1系統
デジタル同軸:1系統
デジタル光:2系統
出力端子 ライン固定:1系統
ライン可変:1系統
デジタル同軸:1系統
デジタル光:1系統
ヘッドホン:1系統(ステレオ標準ジャック)
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 46W
外形寸法 幅470x高さ135x奥行380mm
重量 12.5kg
付属 ワイヤレスリモコン RM-D2000