
SONY CDP-770
¥39,800(1988年発売)
解説
8fs18ビットデジタルフィルターを搭載したCDプレイヤー。
デジタルフィルターには8fs18ビットノイズシェイピング・デジタルフィルターを搭載しています。
この回路ではCDのサンプリング周波数44.1kHzから8倍の352.8kHzで信号を再標本化することでオーディオ信号と不要高域成分との距離を拡大し、D/A変換後のアナログ部で遮断特性の緩やかな低次数ローパスフィルターの使用を可能にしています。これにより群遅延特性を大幅に改善しています。
CDP-770ではデジタルフィルターは18ビット演算・ノイズシェイピングを行っており、16ビットD/A変換の4倍の分解能を得ています。
D/A変換部にはハイスピード・デュアルD/Aコンバーターを搭載しています。
また、D/A変換以降のオーディオ回路も信号の流れに沿ったツインモノ構成としており、チャンネル間の位相ズレや相互干渉を排除しています。
サーボ回路にはSサーボIIIを搭載しています。
SサーボIIIでは悪影響を及ぼすノイズ成分をローパスフィルターを通して除去しており、滑らかなサーボ電流をサーボ回路に送り込むことでオーディオ回路への影響を低減し、さらに光学系メカの不要振動も抑えています。
シャーシには一体型モノコックシャーシを採用しており、剛性を高めています。
光デジタル出力を搭載しています。
デジタルディエンファシス機能を搭載しています。
デジタルディエンファシスでは従来アナログ回路部で構成していたディエンファシス処理をデジタルフィルター内部のデジタル処理で行っており、パーツや回路に起因する音質劣化を排除し、理想的なゲイン・位相特性を得ています。
タイム・エディット、プログラム・エディット、タイム・フェードの3つの機能を組み合わせたカスタム・エディット機能を搭載しています。
タイムエディットでは、テープ片面分の時間を入力してエディットボタンを押すことで1曲目から順番に演奏曲をプログラムし、タイムオーバーの曲にぶつかったら、時間内に収まる曲のうち一番長い曲を自動的に選択します。エディットボタンを1度押すとA面、もう1度押すとB面のプログラムを続けて実行します。また、A面とB面の間には自動的にポーズが入ります。
プログラムエディットでは、テープA面に入れる曲を好きな順にプログラムしたらポーズボタンを押し、続けてB面のプログラムを行います。
タイム・フェード機能は時間をあらかじめ設定しておけば、その約5秒前から自動的にフェードアウトし、ポーズ状態となります。
マニュアルフェーダー機能を搭載しています。
最大20曲のプログラム演奏機能や、1曲/全曲/部分(リモコンのみ)/プログラム/シャッフルの5モードリピート、曲間を3秒に揃えるオートスペースなどの機能を搭載しています。
2スピードのミュージックサーチを搭載しています。スローモードはリモコンからのみ操作できます。
ディスプレイ部には20曲ミュージックカレンダーを搭載しています。
リモコン操作時にLEDが点滅するラインアウト連動ボリューム付きヘッドホン端子を搭載しています。
デリートシャッフル機能を搭載しています。
ボリューム調節も可能なワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
読取り方式 | 非接触光学読取り(半導体レーザー使用) |
レーザー | GaAlAsダブルヘテロダイオード |
回転数 | 200~500rpm(CLV) |
演奏速度 | 1.2m/s~1.4m/s(一定) |
エラー訂正方式 | ソニースーパーストラテジー (クロスインターリーブ・リードソロモンコード) |
チャンネル数 | 2チャンネル |
周波数特性 | 2Hz~20kHz ±0.3dB |
全高調波歪率 | 0.003%以下(EIAJ) |
S/N比 | 102dB以上(EIAJ) |
ダイナミックレンジ | 95dB以上(EIAJ) |
チャンネルセパレーション | 98dB以上(EIAJ) |
ワウ・フラッター | 測定限界(±0.001%W.peak)以下(EIAJ) |
出力レベル | 0V~2Vrms(Variable) |
デジタル出力 | Optical:-18dBm(発光波長660nm) |
ヘッドホン出力レベル | 15mW(32Ω) |
消費電力 | 9W |
外形寸法 | 幅430x高さ100x奥行275mm |
重量 | 3.6kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RM-D470 |