オーディオの足跡

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CDP-333ESDの画像
 解説 

CDP-555ESDの設計ポリシーを継承して開発されたCDプレイヤー。

デジタルフィルターには4倍オーバーサンプリングデジタルフィルターを採用しています。
このデジタルフィルターではD/A変換前にデジタル信号を4倍のサンプリング周波数176.4kHzにオーバーサンプリングすることで、不要成分の周波数下限を24.1kHzから156.4kHzまで追放します。これによりD/A変換後のローパスフィルターの減衰特性を極めてなだらかにでき、群遅延特性が大幅に改善され、波形再現性が向上しています。また、段数が少なく素子数も少ないシンプルな構成のフィルターが実現できるため、部品による音質劣化も抑えられています。

CD専用に新開発された第三世代LSIによるユニリニア・コンバーターシステムを搭載しています。
これは、D/Aコンバーター、デジタルフィルター、EFMディモジュレーターを一つのマスタークロックに完全同期させてデジタル信号処理を行うシステムで、クロック干渉によるビート発生を原理的に排除しています。
また、このシステムを構成するLSI群には集積度を高めて周辺部品点数を半減させた第三世代LSIを使用しており、デジタル系の精度や信頼性の向上とともに消費電力の低減に貢献しています。

デジタル処理によるソフトミューティング機能を搭載しています。
この機能により、演奏ストップやポーズ操作時に瞬間的にミューティングをかけてクリックノイズ発生を防止しています。この処理をデジタル回路で行うことで音質劣化を防いでいます。

D/A変換部にはリニアリティに優れたD/Aコンバーター用ICを左右チャンネル独立に搭載しています。これによりチャンネル間の位相差を無くし、優れた音像定位を確保しています。
さらに、ここに採用された新開発ICはデジタルフィルターの信号処理速度に対応する高速タイプとなっており、微小信号レベル時のゼロクロス歪を低減するとともにコンバーター出力からジッター成分を厳密に排除しています。これによりL/Rのスイッチング回路だけでなく、従来は不可欠であったサンプル&ホールド回路も不要となり、オーディオ回路を極めてシンプルな構成にしています。

ローパスフィルターには音質劣化の少ない3次アクティブフィルターを採用しています。また、全段L/Rツインモノ構成とすることでチャンネル間の干渉を排除しています。

パーツ類には音質を十分に吟味したものを使用しています。
高音質オペアンプや銅ヒートシンク及びビスの採用をはじめ、高音質コンデンサーの多用や金メッキ出力端子、極性表示付き無酸素銅電源コードを採用しています。

電源回路は9系統独立の安定化電源を採用しています。
デジタル系とアナログ系の分離だけでなく、デジタルフィルターとD/Aコンバーターの電源をそれぞれ専用化したほか、ディスプレイその他も3系統に分離しています。これにより電源部を介して発生するサーボ電源の乱れによる電圧低下やデジタル信号の高調波成分などのアナログ回路への干渉を排除しています。
さらに電源トランスや整流回路のコンデンサーには必要量を大幅に上回る大容量かつ大型のものを使用しています。

光学系メカニズムの土台となるベースユニットにはブラック・セラデッドベースユニットを採用しています。
これは、内部損失の極めて大きいセラミックパウダー入の特殊樹脂とメタルを複合成型したもので、共振鋭度を大幅に下げると同時に剛性も高め、振動の発生を徹底して抑えています。また、ベースユニット全体をフローティング構造とすることで外部からの振動の伝達を遮断しています。
さらに、ディスクをスピンドルに固定するチャッキングアームも樹脂と金属の二重構造としたほか、ディスク回転時の面ブレを防ぐ空力学的な対策も施されています。

シャーシは外装シャーシと内部シャーシの二重構造となっており、高い強度と剛性を確保しています。
さらに、メカブロック部、デジタル、アナログ部、コントロール系を分離配置し、各部の干渉や共振を極力排除しています。また、脚部には無反発ゴムと樹脂による特殊大型インシュレーターを採用しており、外部からの振動伝達を排除しています。

サーボ回路には新開発の予測制御方式であるSサーボを搭載しています。
Sサーボの動作原理は、新開発のRFICが傷や汚れなどで生じる信号のドロップアウトを検知すると、マイクロコンピューターがディスクの回転周期から演算して次にドロップアウトが生じるタイミングを予測し、ドロップアウト発生直前にトラッキングとフォーカスの両サーボ回路のサーボ量を制御してエラーの発生を最小限に抑えます。
Sサーボの予測時間精度は1/8,000秒もの高精度となっています。さらに、CLV(線速度一定)に対応しており、ディスクの内・外周どの位置でもこの精度を維持します。これによりドロップアウトが生じてからサーボ量を制御する従来の方式に比べてトレース能力が向上しています。また、サーボ電流の乱れも大幅に減少することから、電源部を介して発生するアナログ系への影響も低減しています。

メカニズム部にはハイスピード・リニアモータートラッキングメカニズムを採用しています。
このメカニズムでは光学ブロックにリニアモーターを一体化しており、ディスク1曲目から最終曲の頭出しまでの選曲時間が1秒以下の高速アクセスを可能にしています。また、ギアなどの伝達機構が無いため信頼性や耐久性も大きく向上しています。

デジタル出力部にはラッチド・デジタル出力を採用しています。
出力直前に時間軸補正用のラッチを設け、より厳密にジッター成分除去しています。また、アイソレーションパルストランスの使用に加え、デジタル出力時にはアナログ出力を、アナログ出力時にはデジタル出力をカットして相互干渉を防止しています。
CDP-333ESDの出力端子はサブコード情報も含めて出力する方式となっています。

集中ディスプレイを搭載しており、時間や演奏情報を多彩な方法で確認できます。
また、ソニーオリジナルのミュージックカレンダーを搭載しており、収録曲のトラックNoを最大20曲までダイレクト表示できます。

20キーによるワンタッチダイレクト選曲が可能です。

最大20曲のプログラムができるRMS機能を搭載しています。このRMS機能は演奏中でもプログラムの追加や変更ができます。

1曲/ALL/A-B(部分間)/プログラム/シャッフルの5モードリピート機能を搭載しています。
A-Bを除く4モードではリピート回数の指定を最高9回までできます。

シャッフルプレイやインデックスサーチ、AMS(オートマチック・ミュージック・センサー)、ミュージックサーチなどの機能を搭載しています。

1曲終了ごとに自動的にポーズ状態になるオートポーズ機能を搭載しています。

曲間を自動的に3秒に設定するオートスペース機能を搭載しています。
プログラム再生時は常にオートスペース機能が作動します。

タイマースイッチを装備しており、別売りタイマーの使用によって目覚まし再生も可能です。

ボリューム付きヘッドホン端子を搭載しています。

ワイヤレスリモコンが付属しています。

機種の定格
型式 CDプレイヤー
読取り方式 非接触光学読取り(半導体レーザー使用)
レーザー GaAlAsダブルヘテロダイオード
回転数 200~500rpm(CLV)
エラー訂正方式 ソニースーパーストラテジー
(クロスインターリーブ・リードソロモンコード)
チャンネル数 2チャンネル
複合化 16ビット直線
周波数特性 2Hz~20kHz ±0.3dB
全高調波歪率 0.0025%以下(EIAJ)
SN比 106dB以上(EIAJ)
ダイナミックレンジ 97dB以上(EIAJ)
ワウ・フラッター 測定限界(±0.001%W.peak)以下(EIAJ)
出力レベル 2Vrms(MSB)
ヘッドホン出力レベル 28mW(32Ω)
デジタル出力レベル 0.5Vp-p
消費電力 15W
外形寸法 幅430x高さ110x奥行340mm
重量 8.2kg
付属 ワイヤレスリモコン RM-D550