
SONY CDP-311
¥22,000(1993年発売)
解説
新開発のハイブリッド・パルスD/Aコンバーターを搭載したCDプレイヤー。
D/A変換部にはソニー独自のノイズシェイピング方式を採用した新開発ハイブリッド・パルスD/Aコンバーターを搭載しています。
この回路ではD/Aコンバーター自身に高精度なオーバーサンプリング動作をするノイズシェイピング・デジタルフィルターを内蔵することでSN比を向上させています。それと同時に1チップ化によって信号経路がシンプルになり、同一チップ上に形成されているダイレクト・デジタル・シンクの働きも向上することでジッターによる信号劣化を少なく抑えています。
ダイレクト・デジタル・シンクを搭載しており、マスタークロックをパルスD/Aコンバーターと同一チップ上に形成することで近接配置を実現しています。これによりパルスD/Aコンバーターの電子スイッチのオン/オフをより正確に行うことができ、有害なジッターを除去して音質劣化を低減しています。
サーボ回路にはハイプレシジョン・デジタルサーボを採用しています。
この回路では光ピックアップからの信号をA/D変換し、デジタル処理でフィルタリングやコントロールを行った後、再びD/A変換して光ピックアップを動作させています。これにより1枚1枚のディスクに合わせてサーボ量の調整が可能となっています。
また、ハイプレシジョン・サーボには高サンプリングレートの高精度・高分解能A/DコンバーターとD/Aコンバーターを使用しており、より理想的なサーボコントロールを実現するとともに、デジタル化によって低消費電力を実現しています。
カスタムエディット機能を搭載しており、ピークサーチ、タイムエディット、プログラムエディット、タイムフェード、バリアブルフェード、マニュアルフェーダーの6個の機能を搭載しています。
ピークサーチでは全曲を高速サーチし、音量レベルの一番大きい箇所の前後約4秒間を繰り返し再生します。
タイムエディットはテープ録音時のA面とB面の編集が効率良く行えます。
まず、使うテープの長さに合わせて編集する場合はTIME SETボタンまたはAMSボタンでテープの長さをセットし(ダイレクトキーで秒単位のセットも可能)、エディットボタンを押すと、まずA面分として1曲目から順番にプログラムして、タイムオーバーの曲にぶつかったら、時間内に収まる曲のうち一番長い曲をセレクトします。その後エディットボタンを押すと同様にB面の編集を行います。
また、AMSボタンでハーフディスクを選択してエディットすると、曲順を入れ替えずにテープA面とB面が同じくらいの長さになるように曲を振り分けます。
プログラムエディットでは好きな曲を好きな順番にマニュアルで編集できます。
AMSキーかダイレクトキーで積算時間を確認しながら好きな曲を好きな順番にプログラムします。ポーズボタンを押したところでA面分、続けてB面分までまとめてプログラムできます。
タイムフェードでは指定した時間にフェードアウトさせることができます。時間設定はTIME
SETボタンかAMSボタンで行います。
バリアブルフェードによってフェードイン/・フェードアウトする時間を2秒から10秒まで1秒単位でセットできます。
マニュアルフェーダーでは好みの箇所でフェードイン/フェードアウトができます。
99曲デリートシャッフル機能を搭載しており、好きな曲だけを残してランダム演奏することができます。
最大24曲のプログラム演奏機能や、1曲/全曲/プログラム/シャッフルの4モードリピート、曲の頭出しがスピーディに行えるAMS、曲を聴きながら早送り/早戻しができるミュージックサーチなどの機能を搭載しています。
ディスプレイ部には20曲ミュージックカレンダーを搭載しています。
ボリューム付きヘッドホン端子を搭載しています。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
読取り方式 | 非接触光学式 |
周波数特性 | 2Hz~20kHz ±0.5dB |
全高調波歪率+ノイズ | 0.0045%以下(EIAJ) |
SN比 | 100dB以上(EIAJ) |
ダイナミックレンジ | 98dB以上(EIAJ) |
ワウ・フラッター | 測定限界(±0.001%W.peak)以下(EIAJ) |
出力レベル | Line:2Vrms Headphone:10mW(32Ω負荷) |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 8W |
外形寸法 | 幅430x高さ100x奥行295mm |
重量 | 3.2kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RM-D190 |