SONY CDP-303ES
¥99,800(1985年頃)
解説
CDP-302ESの基本設計を継承し、さらに音質のグレードアップをはかったESシリーズのCDプレイヤー。
光学系やトラッキングメカニズムの土台となるベースユニットには、新開発のブラック・セラデッドベースユニットを採用しています。
このベースユニットでは、内部損失が大きいセラミックパウダー入りの特殊樹脂メタルを複合成型し、振動モードの異なる素材を組合わせた事で、共振鋭度を下げ、剛性も高めています。
さらに、ディスクをスピンドルに固定するチャッキングアームにも制振対策を施したほか、ベースユニット自体もフローティング構造として外部からの振動を排除し、メカブロック全体の制振性を向上させています。
CDプレイヤー用のリニアモーターを光学ブロックに一体化したハイスピード・リニアモータートラッキングメカニズムを採用しています。
これによりディスクの1曲目から最終曲の頭出しまでの時間が約1秒という高速アクセスを実現しています。
また、ギアなどの変換機構がないため、動作は静かになっており、メカブロックでの不要振動排除の基礎を固めています。
全ての信号処理を一種類のクロックに完全同期しており、2系統以上のクロック干渉によるビート発生を原理的に無くしています。
また、デジタルフィルターを搭載しており、位相特性や歪特性を改善しています。
新開発のサーボ回路を搭載しており、エラー信号の発生を、部分方式を用いて、最も精度の高いメインスポットの信号から検出しており、その検出データでサーボ回路を制御し、エラー信号を補正しています。
アナログ回路は、メカ部とアナログ部を分離して配置しており、オーディオ回路はLRツインモノ構成として、チャンネル間の干渉を抑えています。
さらに、アースパターンや線材の引き回し、回路基板の取り付け方法を検討し、音質劣化の要因を排除しています。
また、オーディオ専用広帯域オペアンプなどの厳選パーツを投入しています。
電源回路は、デジタル系とアナログ系を分離した±安定化電源を採用しています。
コアの巻き方まで充分に吟味したトランスをはじめ、高音質コンデンサを採用しています。
好きな曲順に入れ替えて楽しめる最大16曲のRMS機能を搭載しています。
1曲/ALL/A⇔B(部分)/RMSの4種類のリピートプレイが可能です。
インデックスサーチ機能、AMS機能、ミュージックサーチ(マニュアルサーチ)機能などの機能を搭載しています。
プッシュローディングのリニアスケイティング方式を採用しています。
出力可変ヘッドホン端子を搭載しています。
タイマースタンバイ・スイッチを搭載しています。
金メッキ処理出力ジャックを採用しています。
極性表示付無酸素銅電源コードを採用しています。
20キー方式を搭載したワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | コンパクト・ディスク・デジタルオーディオシステム |
読取り方式 | 非接触光学読取り(半導体レーザー使用) |
レーザー | GaAlAsダブルヘテロダイオード |
回転数 | 500~200rpm(CLV) |
演奏速度 | 1.2m/s~1.4m/s(一定) |
エラー訂正方式 | ソニースーパーストラテジー (クロスインターリーブ・リードソロモンコード) |
チャンネル数 | 2チャンネル |
複合化 | 16ビット直線 |
周波数特性 | 2Hz~20kHz ±0.3dB |
高調波歪率 | 0.003%以下 |
ダイナミックレンジ | 96dB以上 |
ワウ・フラッター | 測定限界以下 |
出力レベル | 2Vrms(MSB) |
ヘッドホン出力レベル | 28mW(32Ω、MSB) |
消費電力 | 12W |
外形寸法 | 幅430x高さ85x奥行335mm |
重量 | 6.8kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RM-D302 |