SONY XL-MC1
¥9,600(1982年6月21日発売)
解説
独自の空芯8の字コイル発電機構をさらに小型化した軽量・小型MCカートリッジ。
ソニーが独自に開発した発電機構である空芯8の字コイルを採用しています。
この方式はプッシュプル動作によって高い出力が得られるほか、鉄芯などを使用しないため時期歪が少なく振動子自体も軽量にでき、さらに円形アーマチュアのため電気的・機械敵にバランスが良いなどの優れた特長を持っています。これにより音質の向上とハイコンプライアンス化に大きく貢献しています。
磁気回路には高エネルギーサマリウムコバルトのリングマグネットを採用しています。
これにより従来の磁気コアを用いずに高い効率と左右チャンネル対称性のある磁場(シンメトリカル、フラックス)を作ることに成功しており、カートリッジの超小型化を実現しています。
針交換には交換針ユニット方式を採用しており、従来のMC型カートリッジの欠点を克服しています。
この方式では振動子を含む発電部分が簡単に交換できます。
カンチレバーには硬質アルミニウムのテーパードカンチレバーを採用しています。
また、針先には楕円針を採用しています。
機種の定格
型式 | MC型カートリッジ |
出力電圧 | 0.2mV(1kHz、5cm/s、45゜) |
周波数特性 | 10Hz~45kHz |
チャンネルセパレーション | 30dB以上(1kHz) |
チャンネルバランス | 1.0dB以内(1kHz) |
直流抵抗 | 40Ω |
コンプライアンス | 20x10-6cm/dyne |
針圧 | 1.2~1.8g(推奨値1.5g) |
針先形状 | 0.3x0.8mil 楕円ダイヤ針 |
自重 | 3.0g |
交換針 | ND-MC1E(¥6,500) |