オーディオの足跡

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DAS-R1aの画像
 解説 

パルスD/Aコンバーターを中心に構成されるハイデンシティ・リニアコンバーター・システムを搭載したRシリーズのD/Aコンバーター。

パルスD/Aコンバーターでは、1個の電流源と1個の電子スイッチを使用し、出力値はハイ(電流が流れる)とロー(電流が流れない)の2つしかありません。そして、オーディオ波形の中間値も全て、その2値出力の時間軸方向の広がり方であるパルス出力の時間平均で得ています。このため、従来のD/Aコンバーターで不可避だった、電流源の誤差から生ずる微分非直線ひずみや、電子スイッチの動作タイミングのズレから生ずるグリッチ、ゼロクロス歪が、原理的に発生しません。
ちなみに、パルスD/Aコンバーターは、マスタークロックの最高動作周波数50MHz、パルスの数にして毎秒5,000万パルスを達成しています。また、パルスの算出法にはSony Extended Noise Shaping演算を導入し、高密度なパルス列を生成することで高いダイナミックレンジを実現しています。
DAS-R1aでは、このパルスD/Aコンバーターを2個コンプリメンタリー・モードで使用しています。これにより、正相と逆相の補助的な出力関係で高調波歪を打消すとともに、出力電流値を2倍にすることでSN比を高める構成となっています。

より完成度の高いセパレート型を実現するため、CDP-R1aとDAS-R1aには、1マスタークロックを可能にするツインリンクS方式を採用しています。
これは、プレイヤー側からコンバーターへのデータ伝統とは別に、コンバーター側からプレイヤーへクロック信号を送るインターフェースを搭載しています。これは、両ユニットを往復2本の光ケーブルで結合する構造となっており、D/Aコンバーターの動きに同期してディスクから読み出されたデータを送り出すことが可能となっています。

マスタークロックをパルスD/Aコンバーターに直付けといえるほどに近接配置し、パルスD/Aコンバーターのチップ上にデータを整え直すダイレクト・デジタル・シンク回路を搭載しており、ジッターの無いクリーンなD/A変換を実現しています。
また、デバイス面も、高純度ツインPLLインターフェースをベースに、デジタルノイズの漏れこみが少ないロジカル同期回路を開発。これを内蔵したインターフェース用ICを開発し、搭載しています。

低ジッター光入力ユニットを搭載することで特性の改善を図っています。

シャーシ構造にはFBシャーシを採用してます。
このシャーシでは、十分な厚みと強度を持つメタル材を使用し、外周を取り囲むフレームと、フロントとリアを渡す前後のビームによってシャーシ全体をジョイントしており、このフレームとビームだけでほぼ全体の強度を確保した構造となっています。
メカや基板の実装に際しても、特別な金具を使うことなく、振動低にもっともニュートラルなビーム上に直接固定がされてます。
また、脚部には制動性能の良いゴムを組合わせたファインセラミックインシュレーターを採用しています。

電源部には、インターフェース用とオーディオ用の2つのトランスを搭載しており、異種信号を取り扱う回路間の相互干渉を抑えてます。また、構造上もトランスの鳴きを抑えるため、樹脂充填の上でトランスケースに収納されています。

32kHz/44.1kHz/48kHzに自動対応するマルチインターフェース機能を搭載しており、DATデッキやBSチューナーなどにも対応しています。

機種の定格
型式 D/Aコンバーター
サンプリング周波数 32kHz/44.1kHz/48kHz(自動対応)
入力端子 同軸コネクター(COAX1/2):0.5Vp-p/75Ω
光コネクター(OPT1/2):-18dBm(発光波長660nm)
光ツインリンク・コネクター:ファイバー径0.2mm往復式(発光波長800nm)
出力端子 Unbalanced(ピンジャック):2.5V/10kΩ
Balanced(XLRターミナル):2.5V/600Ω
チャンネル数 2チャンネルステレオ
周波数特性 2Hz~20kHz ±0.5dB
(入力デジタル信号のサンプリング周波数44.1kHz以上にて)
SN比 117dB以上(EIAJ)
ダイナミックレンジ 100dB以上(EIAJ)
全高調波歪率 0.002%以下(EIAJ)
チャンネルセパレーション 110dB以上(EIAJ)
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 19W
外形寸法 幅470x高さ125x奥行410mm
重量 約17kg