
SONY TA-F3000
¥66,000(1997年発売)
解説
TA-F5000の設計思想を継承し、コンパクトサイズで高性能を目指したプリメインアンプ。
電源部にはトランスメーカーと共同開発したトーラストロイダルトランスを搭載しています。
このトランスでは通常四角形であるトランスのコア(鉄芯)断面を楕円形にすることで線の巻き張力を高めており、従来に比べて振動を1/4以下に低減しています。これにより小型で音質的にも優れた電源部を実現してます。
また、プリ部とパワー部に独立して電力を供給するS.T.D.電源をさらに強化したアドバンストS.T.D.電源回路を採用し、大音量時にも芯の通った音を実現しています。
パワー部のファイナル段にMOS-FETを採用しています。
バイアス回路にはMOS-FETと温度特性が同じオプティカル素子を用いるとともに、MOS-FETの温度変化に対する安定度の高さを生かしてバイアス電流を事実上固定したフィックスド・オプティカル・バイアス回路を採用しています。
さらに、シングル・プッシュプル構成とすることでクロスオーバー歪を低減し、滑らかな音質を確保しています。
電圧増幅段からファイナル段までヒートシンクもL/R独立させた構成を採用しています。
また、プリ部とパワー部のノイズの相互影響を防ぐため、アース回路もそれぞれ分離しています。
トーン及びバランス回路にはセンターディフィートボリュームを採用しています。
このボリュームはツマミをセンター位置にするとトーンコントロール回路及びバランス回路とも信号経路から切り離される構造となっており、信号が余分な回路を通らず、スイッチ自体も排除できるため、より純度の高い音質が得られます。
MM/MCの両カートリッジに対応したフォノイコライザーアンプを搭載しています。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | プリメインアンプ |
定格出力(20Hz~20kHz) | 60W+60W(4Ω) 40W+40W(8Ω) |
全高調波歪率 | 0.008%(8Ω負荷、10W時) |
混変調歪率(60Hz:7kHz=4:1) | 0.008%(8Ω負荷、定格出力時) |
周波数特性 | Phono MM:20Hz~20kHz ±0.2dB Line:5Hz~100kHz +0 -3dB |
入力感度/インピーダンス | Phono MM:2.5mV/50kΩ Phono MC:180μV/100Ω Line:150mV/20kΩ |
SN比 | Phono MM:85dB Phono MC:75dB Line:100dB |
出力レベル/インピーダンス | Rec out:150mV/1kΩ |
ヘッドホン出力 | 10mW(8Ω) |
トーンコントロール | Bass:±7dB(100Hz) Treble:±7dB(10kHz) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 120W |
補助電源コンセント | 電源スイッチ連動:2系統 電源スイッチ非連動:1系統 |
外形寸法 | 幅280x高さ130x奥行400mm |
重量 | 約9.0kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RM-S3000 |