SONY TA-1166
¥49,800(1969年頃)
解説
ダイレクト・カップリング方式によるパワーアンプ部を採用したプリメインアンプ。
パワーアンプ部はダイレクト・カップリング方式を採用しており、全段が直接結合でカップリング・コンデンサーを使用しない設計となっています。
これにより、従来のコンデンサーを使用した出力回路に比べ、低域でもパワーがとれ、ダンピングファクターの低下を防いでいます。
このダイレクト・カップリング方式は原理的に直流まで増幅するため、音楽成分以下の超低域をカットし、スピーカーを保護しています。
プリアンプ部は、フォノ入力2系統やAUX入力3系統などの入力回路、左右独立のトーンコントロール、ロー/ハイフィルター、スライド式バランスコントロールなどの機能を搭載しています。
また、プリ部電源に50Vの高圧を使い各入力の許容レベルを高めることで大きなダイナミックレンジを得ています。
クイック・アクセススイッチを搭載しており、フォノ1とチューナーはこのレバーですぐに切換えられます。
これにより、ロータリースイッチを何段もパチパチ切換える手間を省いており、不用意な雑音を抑えています。
裏面にでているスイッチにより、プリアンプとパワーアンプをそれぞれ単独に使用できます。
スピーカー切換えスイッチを搭載しており、2組のスピーカーを切換えて使用できます。
トーンコントロールは2dBステップでNF型を採用しています。
テープモニター/ソース切換スイッチを搭載しています。
ラウドネス・スイッチを搭載しています。
機種の定格
型式 | オールシリコントランジスタ・ステレオプリメインアンプ |
回路方式 | 2電源方式 準コンプリメンタリシンメトリーSEPP OTL回路 |
<パワーアンプ部> | |
出力 | ミュージック出力:120W(歪率1%) ダイナミック出力:70W(IHF 規格) 定格出力:30W+30W(8Ω) |
出力帯域特性 | 15Hz~35kHz(IHF 規格) |
高調波歪率(1kHz) | 0.1%以下(定格出力時) 0.05%以下(1W出力時) |
混変調歪率 (60Hz:7kHz=4:1) |
0.2%以下(定格出力時) 0.03%以下(1W出力時) |
周波数特性 | 15Hz~300kHz、+0 -2dB(1W出力時) |
入力感度/インピーダンス | Power Amp Input:0.8V(8Ω、定格出力時)/100kΩ |
出力端子 | Speaker:2系統、負荷インピーダンス4Ω~16Ω Headphone:負荷インピーダンス8Ω以上 |
ダンピングファクター | 70(1kHz、8Ω) |
S/N比 | 90dB以上(クローズドサーキット) |
残留雑音 | 0.05μW以下(8Ω) |
<プリアンプ部> | |
入力感度/インピーダンス | Phono1、2:1.2mV/47kΩ Tuner、AUX1、2、3、Tape Rec/PB(入力部):150mV/100kΩ |
出力レベル/インピーダンス | Pre Amp Output:0.9V/15kΩ Rec Out:150mV/10kΩ Rec/PB(出力部):20mV/80kΩ |
高調波歪率 | 0.05%(1kHz、定格出力時) |
周波数特性 | 10Hz~100kHz +0 -2dB |
S/N比 | Phono1、2:70dB以上(入力1.2mV、Bネットワーク) Tuner、Aux1、2、3、Tape Rec/PB:90dB以上(入力150mV、Cネットワーク) |
トーンコントロール | Bass:100Hz、±10dB Treble:10kHz、±10dB 2dBステップ10段階切換え |
ラウドネススイッチ (Volume -30dB時) |
50Hz:+8dB 10kHz:+4dB |
フィルター | Low:100Hz High:5kHz |
<総合> | |
使用半導体 | トランジスタ:23個 ダイオード:7個 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
電源コンセント | 300W 電源スイッチと連動:2系統 電源スイッチと非連動:1系統 |
消費電力 | 88W |
外形寸法 | 幅422x高さ148x奥行321mm |
重量 | 7.8kg |
付属 | ポリッシングクロスx1 ショートプラグx2 ヒューズ(5A)x1 ピンプラグ(赤白)x各2 |