ANTHEM AMP1
¥220,000(1999年頃)
解説
アンセムブランドの第一作であるPRE1との組合せを想定して開発された管球式ステレオパワーアンプ。
回路はプッシュプル構成となっており、双三極管12AX7を1本、双三極管12AU7を2本、パワー五極管EL34を4本の合計7本の真空管を使用しています。信号系は全て管球式で構成されており、入力とフェーズ・スプリッター回路は直結でA級動作、UL接続の出力段はAB1級にバイアスされています。
出力トランスはグレイン・オリエンテッド・シリコンスチール・コアの精密トランスで、AMP1では出力管を出力トランスにウルトラ・リニア接続することによって五極管と三極管の中間の動作をさせ、高出力と低歪率を両立させています。
AMP1ではNFBを活用することでダンピングファクターの向上を図っています。
回路基板にはミリタリーグレードの高級素材を使用し、レイアウトにもシグナルパスの条件が常に一定に維持されるよう注意がはらわれています。
電源トランスにはソニックフロンティアブランドの製品にも使用されている大容量トランスの100V仕様・特注品を仕様しています。
また、コンデンサーにはMIT、WIMA、抵抗にはホルコなど、高精度なパーツを使用しています。
スピーカー出力端子は4Ωと8Ωのに端子を装備しており、16Ωはオプションとなっていました。
フロントパネルの仕上げにはシルバーとブラックの2色のバリエーションがありました。
機種の定格
型式 | 管球式ステレオパワーアンプ |
出力 | 40W+40W(8Ω、20Hz~20kHz) |
入力感度 | 1.3V(40W) |
入力インピーダンス | 100kΩ |
出力インピーダンス | 8Ω、4Ω(16Ωはオプション) |
全高調波歪率 | 1%以下(40W、20Hz~20kHz) |
混変調歪率 | 1%以下(40W、SMPTE 4:1) |
周波数特性 | 2Hz~90kHz -3dB(1W) |
S/N比 | -92dB以下(40W) |
増幅度 | 22.8dB |
負帰還 | 20dB |
ダンピングファクター | 14以上 |
ライズタイム | 2.8μsec |
使用真空管 | EL34/6CA7x4本 12AU7/ECC82x2本 12AX7/ECC83x1本 |
消費電力 | 355W(100V、50Hz/60Hz) |
外形寸法 | 幅480x高さ134x奥行300mm |
重量 | 18kg |