SHARP RX-X100
¥199,000(1987年発売)
解説
シャープが発表したフルサイズDATデッキ。
DATデッキのヘッドには、ビデオと同じ回転ヘッド方式を採用しており、テープの利用率が高く、限られたスペースにより多くの情報を記録する事が可能です。
システムの中枢部、信号系、サーボ系には新開発の専用LSIを6個搭載しており、標準IC4000個分、約3万6千ゲートを4チップに集積したCMOS-LSIをはじめ、独自の半導体技術や実装技術で回路構成のシンプル化、コンパクト化を実現しています。
また、メカニズム部には4つのDDモーターとアルミダイキャストシャーシを採用し、さらにテンションサーボには光センサーを採用しています。
D/Aコンバーター、A/Dコンバーターの両方に左右独立構成を採用しています。
また、D/Aコンバーターは4倍オーバーサンプリングに対応する高速動作タイプを採用することでグリッジノイズを抑えています。
デジタルフィルターには16ビット4倍オーバーサンプリングデジタルフィルターを採用し、アナログフィルターには4次ニューアクティブ型フィルターを使用しています。
また、全段直結のDCアンプを搭載することで全帯域にわたり音質向上を図っています。
オーディオ信号のA/D変換時に発生する折り返しノイズを抑えるため、GIC型9次アクティブフィルターを採用しています。
電源部にはデジタル部/アナログ部独立電源構成を採用しており、双方の電源をトランス巻線から独立分離することで相互干渉を抑えています。
デジタル光入出力端子を搭載しています。
DATならではのサブコードに対応しており、曲間を自動的にメモリーするオートST-ID、好みの曲間を記憶させるエディット機能、曲番号(P-NO)を自動的に整理するリナンバー機能を搭載しています。
銅箔スチロールコンデンサ、無共振フィルムコンデンサー、マイカコンデンサー、金メッキ入出力端子、OFC(無酸素銅)コードの採用など、高音質パーツを投入しています。
ハイスピード一発選曲APSS、30曲ランダム選曲APMS、キュー/レビュー機能、オートリワインド、デジタルレベルメーター、タイマーRec/Play(外部タイマー利用)、モータードライブ式ロータリー出力ボリュームなどを搭載しています。
ソーラーバッテリーを搭載したワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | 回転ヘッド方式デジタルオーディオテープデッキ |
カセットテープ | DAT懇談会標準化仕様テープ 寸法:幅73x高さ10.5x奥行54mm |
<基本フォーマット(録音・再生)> | |
チャンネル数 | 2チャンネル |
サンプリング周波数 | 48kHz(録音・再生)、44.1kHz(再生) |
量子化 | 16ビット直線 |
テープスピード | 8.15mm/s(通常の録再時) 12.225mm/s(1.5倍速モードソフト再生対応) |
記録スピード | 3.133m/s |
記録方式 | ヘリカル2ヘッドアジマス方式 |
ドラム径 | 30mm |
ドラム回転数 | 2000回(毎分) |
記録時間 | 120分(R-120MXにて) |
<メカニズム部> | |
ヘッド | 録音/再生ヘッドx2 |
モーター | リールモーターx2 ドラムモーターx1 キャプスタンモーターx1 ローディングモーターx2 |
カセットローディング | フロントローディング方式 |
<入出力端子部> | |
入力端子 | アナログ入力(Line in):1系統、300mV/50kΩ デジタル入力(光入力端子):1系統 |
出力端子 | アナログ出力(Line out) 固定出力:1系統、2V/50kΩ 可変出力:1系統、0~2V/50kΩ デジタル出力(光出力端子):1系統 ヘッドホン:1系統、8Ω~32Ω |
<性能> | |
録再周波数特性 | 5Hz~22kHz ±0.5dB(fs=48kHz) |
再生周波数特性 | 5Hz~20kHz ±0.5dB(fs=44.1kHz) |
録再歪率 | 0.005%(1kHz) |
録再S/N(JIS-A) | 92dB |
録再セパレーション | 90dB(1kHz) |
早送り時間 | 60秒以内(R-120MXにて) |
巻戻し時間 | 60秒以内(R-120MXにて) |
<その他> | |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 約28W |
外形寸法 | 幅452x高さ95x奥行300mm |
重量 | 約7.2kg |
付属 | ソーラーバッテリー搭載リモコン |